お布団の“考えるための劇”「アンティゴネアノニマス‐サブスタンス/浄化する帝国」開幕
「お布団『アンティゴネアノニマス‐サブスタンス/浄化する帝国』」が、昨日10月4日に東京・アトリエ春風舎で開幕した。 【画像】お布団「アンティゴネアノニマス‐サブスタンス/浄化する帝国」より。(他14件) 本作は、ベルトルト・ブレヒトがギリシャ悲劇を改作した「アンティゴネ」を下敷きに、得地弘基が作・演出を手がける作品。お布団は同作を2016年にも上演しており、今回は約8年ぶりの再演となる。時は、死体をゾンビ兵士として再利用する技術が確立された遠い未来。戦火の街で暮らす2人の姉妹は、徴兵されたはずの兄が戦場から脱走したことを知り……。 得地は「この劇は、1000年先の未来で、死体をゾンビにする技術をつかってまで戦争をしている国々の話です。決して軽い話ではありませんが、これは演劇で、フィクションです。普段は目を背けてしまうような事柄でも、嘘の力を借りれば、見ることができることもあると思います。この劇の中に答えは、ないと思います(すいません)。でも、出ないかもしれない答えを考えていくために、考えるための劇だと思います」とコメントした。 上演時間は約1時間15分。公演は10月14日まで行われる。なお明日6日14:00開演回、13日14:00開演回は“ゆるく観劇できる回”となっており、通常より客席数を減らし、上演中に休憩できるスペースが用意されるほか、ぬいぐるみやスクイーズを持ち込んで観劇することもできる。詳細は公式サイトで確認しよう。 ■ 得地弘基コメント お布団主宰の得地です。 「アンティゴネアノニマス‐サブスタンス/浄化する帝国」の再演が始まりました。 この劇を2016年に上演してから、8年経ちました。 当時の力不足だと思ったところは改稿していますが、基本は変えていません。 鏡として、今の世界がよく映るように磨きはしたけど、この戯曲の、アンティゴネから私が引き継いだと思っている、物語としての役目が変わらないように心がけました。 この劇は、1000年先の未来で、死体をゾンビにする技術をつかってまで戦争をしている国々の話です。 決して軽い話ではありませんが、これは演劇で、フィクションです。 普段は目を背けてしまうような事柄でも、嘘の力を借りれば、見ることができることもあると思います。 この劇の中に答えは、ないと思います(すいません)。でも、出ないかもしれない答えを考えていくために、考えるための劇だと思います。 よかったら見に来てください。 ■ お布団「アンティゴネアノニマス‐サブスタンス/浄化する帝国」 2024年10月4日(金)~14日(月・祝) 東京都 アトリエ春風舎 □ スタッフ 原案:ベルトルト・ブレヒト「アンティゴネ」 作・演出:得地弘基 □ 出演 大関愛 / 新田佑梨 / 瀧腰教寛 / 緒沢麻友 / 立蔵葉子 ※U-25割、障がい者・介助者・高校生以下割あり。 ※“ゆるく観劇できる回”あり。