旭川中2いじめ自殺、広瀬爽彩さんの母親の談話全文
再調査委員会の分析で、爽彩がいじめのフラッシュバックで苦しんでいた様子が目で見て分かる形になっていて、こんな分析ができるのかと驚き、同時に、とても悲しい気持ちになりました。
以前、教育委員会の第三者調査委員会にも一部のメッセージは提供しました。でも、代理人の弁護士から、爽彩の声にはあまり関心がないようだ、情報が漏れそうだ、というアドバイスがありました。なので、弁護士の判断で、資料の提供は最小限にしてもらいました。
でも、再調査委員会の皆さんは本当に爽彩のことを思い、真剣に考えてくれている、爽彩の視点に立って、爽彩に寄り添った調査をしてくれている、そう思えました。なので、弁護士のアドバイスを受けて、膨大な量のメッセージを集めて再調査のためすべて提出することにしました。医療情報も同じように、前回の調査では控えたものを含めて、すべての資料を提供しました。
長くて辛い日々でしたが、再調査の結果は以前とまったく違うものになりました。これまで知らなかった「いじめ」が見つかり、前の調査では認めてもらえなかった「いじめ」も認定されました。ぼんやりしていたいじめの姿が、とてもはっきりと見えるようになったことに驚いています。
そして、教室で受けた「いじめ」がどれほど爽彩を孤立させたのか。性的いじめが、どれほど爽彩の心を傷つけたのか。そして、その傷がどれほど長い間、爽彩に苦しみを与え続けたのか。残酷すぎる現実に、胸がえぐられる思いでした。
今回、このような調査結果を頂くことができたのは、再調査委員会のみなさんのおかげであると同時に、再調査を決断してくださった市長、支持してくださった市民の皆さんのおかげだと受け止めています。そして、全国からお寄せいただいた支援のおかげで、新たな資料を発見することができました。
爽彩の母親として、この場を借りて心からの感謝を改めて申し上げたいと思います。重ねまして、みなさまのお力添えに心からの感謝を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。引き続き、みなさまのお声を励みに頑張っていきたいと思います。
広瀬爽彩さん(遺族提供)