上場企業分析 10月に修正計画を公表 超硬工具製造の富士精工 急速なEV化、需要激減で 中国子会社精算や生産再編へ
超硬工具製造、販売の富士精工(本社愛知県豊田市)が、自動車の電動化の波に苦しんでいる。2024年2月期の純利益は増益予想から一転、前年度比7・7%減の1億7400万円の下振れで着地。25年2月期の純損益は4億9000万円の赤字を予想する。急速なEV(電気自動車)化が進んだ中国での受注減が響いた。中長期的にも主力のエンジン、トランスミッション(変速機)向け工具の需要減少が見込まれることから、生産効率化による体質強化と新たな成長戦略を描くための技術開発が急務だ。