問い合わせ急増のスケート教室 我が子をフィギュアスケート選手に育てるには
日本中が熱中したソチ五輪。中でもフィギュアスケートは、多くの感動をもたらしてくれました。金メダルに輝いた羽生結弦選手や、メダルこそ逃したものの、素晴らしいパフォーマンスを披露した浅田真央選手。氷上を華麗に舞うスケーター達の姿は、私たちの心を虜にしました。 となると、自分の立場に置き換えてみたくなるのが人情ってもの。ましてや明るい未来が開けている子供たちを持つ親にとっては、結弦くんや真央ちゃんの姿に、将来の我が子を重ね合わせても不思議はないでしょう。 ■最初の一歩はスケート教室から ソチ五輪の後、来場者が増えたと話すのは『尼崎スポーツの森』(兵庫県尼崎市)にある『はばたんアリーナ』の服部祐佳さん。「4年前のバンクーバー五輪の後は、急激に(生徒数が)増えて、その後の世界選手権後に更に増えたので、今年も期待できます」。すでに、子供にフィギュアスケートを習わせたい、という問い合わせが増えていると言います。 競技者へのステップとしては、まずリンク主催の教室へ通い、早ければ半年から1年でテクニカル教室へ“昇格”。その後、上位大会などへの出場を目指す人は、個人レッスンもしくはクラブに所属して、技術に磨きをかけていきます。 また先生選びも重要。『尼崎クラブ』(兵庫県尼崎市)で指導する竹久友梨先生によると、「どの先生に習うかは大事です。最初に付いたクセってなかなか抜けないんです。選手を目指すなら、色々調べて、先生も選んだ方がいいですよ」とのことです。 ■大会出場への最初のハードルは衣装 大会へ出場することになると衣装が必要になります。これは、練習用とは違って、きらびやかなものが必要です。クラブに所属していれば、先輩からの“お下がり”を貰えることもありますが、サイズの合うものは、なかなかありません。 「母の手作りでした」と振り返るのは、前出の竹久先生。「雑巾も縫えなかった母が上手になりました(笑)」と話します。竹久先生が選手として活躍していた頃は、既製品は高価な物だったため、気軽に購入することはできなかったそうですが、ネットが普及している現在は、フィギュアスケートの衣装を扱うサイトも多く、手頃な価格な物も増えているとか。 ただ、靴はそうはいきません。安い物でも2万円程度、競技者になると10万円程度と値段も跳ね上がります。また靴とエッジは別で、上級者ともなると、エッジの性能も重要になり、おのずと値も張ります。