日本代表・森保一監督「平和を考えてもらう機会に」広島新スタジアムでのシリア戦へ 先発は「大幅に入れ替え」
サッカー日本代表は10日、広島市内で2026年北中米W杯2次予選最終戦となるシリア戦(11日)に向けた最終調整を行った。 * * * 日本代表の森保一監督(55)は、シリア戦の前日会見で「全力を尽くして戦い、勝利をお届けしたい」と言葉に力を込めた。6日のミャンマー戦で採用した3バックの継続を明言し、先発メンバーは「大幅に入れ替えて戦いたい」と言い切った。負けると2次予選敗退があり得るシリアは士気が高く、日本にとっては9月から始まるW杯最終予選に向け、貴重な準備機会だ。26年W杯まで11日で丸2年となり「確実に一歩一歩前進できている。勝つ確率を上げるためにトライしたい」と続けた。 今年2月に広島市の中心部に開業したエディオンピースウイング広島での初の国際試合。現役時代、監督として過ごした広島の悲願だったサッカー専用スタジアムに「多くの方々の思いでできた。広島で試合ができるのは非常にうれしい」と、かみしめた。 広島監督時代の12年には、建設に向けた署名活動にも参加し、約37万人分を集めたという。財政面などを懸念した当時の市長が「3度優勝すれば進める」と発言した中で12、13、15年とJ1を制覇してみせた。候補地で反対の声があがるなど紆余(うよ)曲折を経て完成した。平和を願う地で対するのは、内戦に苦しむシリア。「平和を考える機会にしてもらえたら」と視線を上げた。(星野 浩司)
報知新聞社