鈴木誠也、清宮、オコエらスターが駆け抜ける、時代を彩った名将が去る……東京の高校野球は新時代に【東西東京大会50周年物語・最終回】
高校野球100年の節目に現れた清宮とオコエ、二松学舎大附が東東京初制覇で現在の隆盛の礎を築く
13年、東東京大会は決勝戦で二松学舎大附を破った修徳が優勝。西東京大会は日野が決勝戦に残る健闘をみせたが、日大三に敗れた。日大三は大会3連覇を果たした。この年、東京で国体(スポーツ祭東京2013)が開催され、硬式高校野球の部で修徳が決勝戦で大阪桐蔭と引き分け、両校優勝という形で優勝した。 14年の東東京大会は、過去10回決勝戦で涙を呑んできた二松学舎大附が延長10回の熱戦で帝京を破り悲願の初優勝を果たした。大江竜聖(現巨人)・今村大輝の1年生バッテリーが優勝に貢献した。ここから東東京の優勝争いは、二松学舎大附と関東一が中心になっていく。なお敗れた帝京のエースは、現在ヤクルトの清水昇だった。西東京大会は、決勝戦で東海大菅生に9回サヨナラ勝ちした日大鶴ケ丘が優勝した。 高校野球が始まって100年になる2015年、早稲田実に怪物1年生・清宮幸太郎(現日本ハム)が入学した。東京の高校野球は3年間、清宮人気で盛り上がることになる。この年の西東京大会は、準決勝で日大三を破った早稲田実が、決勝戦でも東海大菅生に逆転勝ちし甲子園出場を決めた。早稲田実は甲子園で準決勝に進出した。 東東京大会では、オコエ瑠偉(現巨人)が身体能力の高さをみせた関東一が、決勝戦で日大豊山を破り優勝した。日大豊山のエース・吉村貢司郎は、この試合は打ち込まれたが、22年にドラフト1位でヤクルトに入団している。関東一も甲子園大会では準決勝に進出。オコエと清宮はU18日本代表に選ばれた。 16年の東東京大会は、関東一が決勝戦で東亜学園を延長10回サヨナラで破り、2年連続出場を果たした。西東京大会では、準々決勝で早稲田実を破った八王子が決勝戦に進出。決勝戦では延長11回の熱戦の末、東海大菅生を破り、甲子園初出場を決めた。 この次の代は、早稲田実と日大三のライバル対決が注目を集めた。秋も春も決勝戦は早稲田実vs.日大三の対戦になった。特に春季都大会の決勝戦は異例の平日に神宮球場でのナイター開催になり、18―17で早稲田実が勝ち優勝した。試合終了は夜の10時6分だった。 17年の夏は、準々決勝で日大三を破った東海大菅生が、決勝戦でも早稲田実を破り優勝した。09年に東海大菅生の監督に就任した若林弘泰監督は、15年にセンバツに出場しているものの、夏は初めての甲子園になった。東海大菅生は甲子園大会では準決勝まで勝ち進んでいる。東東京大会は、二松学舎大附が優勝した。