巧みな話芸で笑い誘う 古今亭始さんが売木村で落語会【長野県】
落語家の古今亭始さん(40)を招いた落語会が14日、長野県売木村の交流拠点施設「うるぎHalo!岡田屋」で開かれた。寄席の最後に登場する「真打」への昇進を控えた落語家が古典落語を披露。巧みな話芸で会場を沸かせた。 始さんは埼玉県出身で、介護福祉士を経て古今亭志ん輔さんに入門した経歴を持つ。9月に真打ちに昇進し、古今亭伝輔を襲名する。 この日は昼、夕の2部構成で行い、第1部では小噺や話術の解説を交えながら古典落語3演目を披露。「初天神」は祭りを訪れた父と子のやり取りをコミカルに演じ、村内外から訪れた観客の笑いを誘った。 落語会は住民有志でつくる「売木村で落語を楽しむ会」が主催。代表の國分紘子さんが交流のあった始さんに出演を打診して実現した。國分さんは「始さんはこれから忙しくなると思うが、今回の落語会をきっかけに一門の若い人に村を訪れてもらい、定期的に開ければいい」と期待した。 始さんは16日まで村に滞在し、子ども向けの落語体験会の講師も務めた。「飯田下伊那を訪れたのは初めてだが、自然が豊かで、アウトドアが好きなので滞在するのを楽しみにしていた」といい、「村の人たちに落語を楽しんでもらえてうれしい。お盆に来たときに気軽に見に来れる落語会になれば」と話していた。