山田太郎議員、準備どおり謝罪…“現金は払っていない”強調 政務三役の辞任は初…影響は
日テレNEWS NNN
自民党の山田太郎参議院議員は女性との不倫を認め、文部科学大臣政務官を辞任しました。26日の本会議中には、何度も紙を確認。実は「辞任について」と書かれた謝罪文だったのですが、その後、釈明した内容は…。 ◇ 26日、参議院本会議が始まる前、議員たちの手元には記事のコピーがありました。そこに書かれていたのは、自民党の山田太郎参議院議員についてです。25日、文春オンラインで20代の女性との不倫問題が報じられ、文部科学大臣政務官を辞任しました。 不倫を認め、26日、記者の前で説明することになりました。その手には、白い紙。本会議中も時折ペンで書き加え、何度も確認していたのは、「辞任について」「この度は私の不徳の致すところにより…」と書かれた謝罪文でした。 この謝罪文を手に本会議場を後にし、記者たちの前へ現れました。 ――すいませんよろしくお願いします、今回、週刊誌報道で… 山田太郎参院議員(56) 「まず、ちょっと最初にですね、『この度、私の不徳の致すところによりまして、大変多くの方々にですね、ご迷惑とご心配をかけていますこと、深くお詫び申し上げたいと思います』」 準備どおり謝罪を切りだし、頭を下げました。 山田太郎参院議員(56) 「妻以外の女性と男女の仲になったという点は、事実です。妻を裏切ってしまい、また家族にもつらい思いをさせてしまいました。本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです」 「妻はですね、こんな私の軽率な行動を許し、『やり直そう』と言ってくれました。そのような妻に対して、生涯かけて償ってまいります」 「報道には性行為の対価として現金を払ったような内容があったが、このようなことは一切ございません」 女性との不倫関係を認めた一方、“金は払っていない”と強調しました。 ◇ 山田太郎参院議員(2016年) 「私自身、元々サラリーマンをやりながら、会社を33歳のときに創業しまして…」 当選2回の山田太郎議員。マンガやアニメのファンが集う「コミックマーケット」には何度も参加しています。「こども家庭庁」の創設に力を入れたほか、デジタル大臣政務官も務めました。 26日、記者の前で今後についても述べました。 ――どう責任果たす? 山田太郎参院議員(56) 「国民の方々の声を聞きながら何ができるのか何をやらなきゃいけないのか、改めて考えながらですね、誠心誠意頑張っていきたい」 ――議員自体は辞職する考えは? 山田太郎参院議員(56) 「いまのところはなくて、誠心誠意、頑張っていきたい」 ――離党する考えはある? 山田太郎参院議員(56) 「あのまた、じゃあ、そういうことで、よろしくお願いします」 ――どうして不倫してしまったんでしょうか? 山田太郎参院議員(56) 「…」 ◇ 先月の内閣改造後、岸田内閣の政務三役の辞任は山田氏が初めてです。 「54人全員が男性、女性ゼロ」で野党から厳しく批判された副大臣・政務官の人事。文部科学大臣政務官の後任には、唯一の女性として本田顕子参議院議員が起用されました。 午後の本会議では、野党が岸田首相の任命責任を追及しました。 立憲民主党 古賀之士議員 「政務官の1人が早々に辞任したことに、総理の任命責任は重いと考えますが」 岸田首相 「誠に遺憾であります。私自身、任命責任を重く受け止めております」 その岸田首相は、物価高対策として1人あたり4万円の定額減税を行う考えを表明。また、低所得者向けの支援として、住民税非課税世帯に対して、1世帯あたり7万円を新たに給付する方針を示しました。すでに決まっている3万円と合わせ、あわせて10万円を給付する考えです。 ◇ 今回の辞任劇は、政権や政策にどのような影響があるのでしょうか。日本テレビ・小栗泉解説委員長が解説します。 有働由美子キャスター 「なんだかなぁ…という感じがしますが、政権への影響は?」 小栗泉・日本テレビ解説委員長 「少なくはないんですよね。先月に就任したばかり、そして、先週に国会が始まったばかりというタイミングでの辞任ですから、政府としては、出鼻をくじかれた形です」 「ただ、ある与党幹部は、『ただでさえ、岸田政権の支持率も下がっているのに、これから委員会で追及されるくらいなら、早く辞めた方がいい』とも話していました」 有働キャスター 「政策への影響は少ない、ということになるんですか?」 小栗委員 「政務官は、大臣、副大臣に次ぐポストではありますが、役所の政策全般ではなくて、いくつかに分類した特定の分野について担当する役目なので、まだ山田氏が辞任した影響は限定的です」 「同じ文科省の他の幹部は、『直接的な影響はない。まだ委員会なども始まっていなかったのが救い』と話していました」 「ただ、27日からは1問1答形式で、幅広いテーマについて審議する予算委員会が始まります」 「野党第1党の立憲民主党は、『岸田内閣の支持率をさらに下げるチャンス』だと位置づけ、他の閣僚の資質も厳しく追及する方針です。政権のほころびが他にも広がるようなことになれば、減税など首相肝いりの政策にも影響が出てきかねません」 (10月26日放送『news zero』より)