【FW小林悠の“カズ越えゴール”が川崎に与えたものと取り戻させたもの(1)】苦しむチームメイトにかけ続けた言葉とは……試合後には「自分は“気持ちの選手”だって再確認した」
勢い、という言葉は抽象的だ。気持ち、という言葉もそうだろう。スプリントや走行距離など、多くのものが数値化される現代サッカーにおいてもこれらの言葉は数値化されていないし、今後もされないだろう。 ■【動画】苦しむチームに勢いをもたらした! 川崎FW小林悠の広島戦での歴史的同点ゴール!■ しかし、そうした言葉を使わなければ表せないものがある。小林悠がゴールを決めることで周囲に与える影響はとても大きい。作家の伊坂幸太郎は、その作品の中で“人間の最大の武器”を「信頼と習慣」と書いている。それに倣えば、小林の影響の大きさというものは積み上げてきたそれに違いない。事実、合計140というゴールは信頼に値する数字以外のなにものでもない。 リーグ通算ゴール数を139としてカズこと三浦知良(ポルトガル2部オリベイレンセ)の記録と並んだのは、昨年11月12日のことだ。京都サンガF.C.から奪ったゴールで、それ以降は、負傷もあって単独の記録にすることができていなかった。 それに区切りをつけたのが4月28日のJ1リーグ第10節で、サンフレッチェ広島から奪ったゴールである。この試合で、背番号11はベンチからスタートした。ピッチに立ったのは後半の開始時点から。前半、苦しい時間を過ごして1点を追う状況にあったチームにあって、鬼木達監督は流れを変えるべくピッチに送り出した。求めたであろうものはシンプルにゴールと、そして、チームに与える勢いだったのではないか。
■チームメイトに言い続けたこと
その小林が後半20分にゴールを決める。ゴール前での混戦から流し込んだもので、多くの川崎サポーターが見守る前で同点弾を決めて見せた。この試合の舞台はエディオンピースウイング広島。今年から使用されている新しいスタジアムで、観客席からはピッチ上がよく見える。この歴史的瞬間を川崎サポーターが目に焼き付けるため、“サッカーの神様”がここまで伸ばしたのではないかと思わせるようなタイミングだった。 そしてこのゴールにチームメイトもサポーターも燃えた。小林は直後に負傷退場してしまうものの、代わりに入った山田新がファーストタッチで一時、逆転となったゴールを決めてみせる。劣勢という雰囲気を吹き飛ばすほどの勢いが、小林のゴールにはあった。 「前半リードされた中で後半に入って、なんとか自分のゴールで気持ちを上げていけるようにという思いだった。オニさん(鬼木監督)もチームとして上に行くための大事な試合だと話していたし、個人的にも燃えていた」 小林が試合後にミックスゾーンで話したその言葉は、自身の役割と影響力がどういうものかを理解しているからこそのものだ。 だからこそ、この試合でチームメイトにかけ続けた言葉があった。それは、「勝てるぞ!」というもの。小林は、「“勝てるぞ”って、背中を叩いて、ケツを叩いて、勝って帰るぞって言っていた」と振り返る。その気持ちの強さが周囲に与えた影響は言うまでもない。そして、苦しむ川崎フロンターレというチームに取り戻させたものの大きさも。
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