平均年収「458万円」って本当?私は30代ですが、周りでそこまで稼いでいる人はあまりいません…
日本の平均年収は「458万円」といわれています。「平均年収」というと約半数の人が458万円以上稼いでいるイメージがあるかもしれませんが、実際に自分の周りにそのくらいの年収の人があまりいない場合、不思議に思うこともあるでしょう。 本記事では、給与階級別の分布や年齢別の平均年収などを確認したうえで、なぜ平均年収が「458万円」であるのに平均より低い人が多いように感じるのかについて解説します。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
給与所得者の平均年収が「458万円」というのは本当?
国税庁の「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、1年を通じて勤務した給与所得者1人当たりの平均給与は「458万円」ということです。ただし、この平均年収は男女あわせたもので、さらに正社員以外の給与も含まれているため、詳細は表1の通りです。
出典:国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」を基に筆者作成 また、平均給与458万円のうち、平均給料・手当は男性が約472万円、女性が約270万円、平均賞与は男性約92万円、女性約44万円です。
給与階級ごとの分布は?
同調査によると、給与階級別分布では「300万円超400万円以下」という人の割合が最も多く、次いで「400万円超500万円以下」「200万円超300万円以下」となっています。 平均年収が458万円であるにもかかわらず「300万円超400万円以下」が最も多くの割合を占めていることは、平均年収が正社員だけでなく正社員以外の給与も含めて求められていることが関係していると考えられます。 例えば、3人の給与所得者がいて平均年収が500万円であっても「500万円が3人」の場合と「1000万円が1人・250万円が2人」の場合では、後者の方が実際に受け取っている年収は500万円より低い人が多いことになるでしょう。
30代の平均年収は?
今回の事例では「30代では年収458万円程度という人は少ない」ということなので、30代の平均年収についても確認しておきましょう。「30~34歳」と「35~39歳」に分けて、それぞれ男女別の平均年収を表2にまとめました。