上田桃子、人生のロールモデルは上戸彩と歌手のAI「気さくで仕事のプロ」 第一線退く決意を改めて吐露/国内女子ゴルフ
女子ゴルフで、元賞金女王の上田桃子(38)=ZOZO=が7日、8日開幕の「伊藤園レディス」が行われる千葉・グレートアイランドCで記者会見し、第一線から退くことを表明した。プロ20年間のキャリアを誇り、ツアー通算17勝を挙げて米ツアーにも参戦した。今後については未定。この日はプロアマ戦が行われ、今週にも初の年間女王が決まる今季8勝の竹田麗央(21)=ヤマエグループHD=が最終調整した。 涙はなく、力強い言葉が並んだ。3日にインスタグラムでツアー撤退を表明していた上田がプロアマ戦後に取材対応。その胸中を語った。 「プロ生活が今年20年目だった。次へのステップにそろそろ行く時期が来たんじゃないか、と思った」 30歳を過ぎて以降、オフに「今年1年やれる心技体があるか」を考え、クラブを振ってきた。その中で意向を固めたのは、今年9月の国内メジャー第3戦「日本女子オープン」(30位)を終えてからだった。最善の準備を積んだ自信があったものの、初の国内メジャー制覇とならず「年齢的なことも含めて今かな」と覚悟を決めた。 多くの若手プロやジュニアたちが憧れる存在。その上田がロールモデルとしていたのが、女優の上戸彩(39)と歌手のAI(43)だったことを初めて明かした。上戸とは2007年の賞金女王を獲得した後に、オロナミンCのCMで共演。今でも親交があり、「年齢に関係なく、本当に気さく。でも仕事に関してはすごくプロフェッショナル。AIさんもそう。こういうふうになっていけたら」と自身の理想像にしていたという。 「プロになったときから一生プロゴルファー」と今後のツアー復帰などは未定としたが、「指導にも興味はある。心技体を全部勉強したい」と目を輝かせた。今季は今大会と次週の「大王製紙エリエールレディス」に出場する。最終戦の国内メジャー「JLPGAツアー選手権リコー杯」は、今季優勝者など出場資格があるだけに「今週と来週でどうやったら勝てるしか頭にない」と闘志を燃やした。プロの美学を最後まで貫き通す。(阿部慎) ■上田 桃子(うえだ・ももこ) 1986(昭和61)年6月15日生まれ、38歳。熊本市出身。9歳でゴルフを始める。東海大二(現東海大熊本星翔)高卒。2005年プロ転向。07年に日米ツアー共催の「ミズノクラシック」など5勝を挙げて賞金女王。08―13年に米ツアー参戦。14年に日本ツアー復帰。日本ツアー通算17勝(米ツアー会員として出た大会の1勝を含む)。生涯獲得賞金約10億9476万円(6位)。161センチ、54キロ。