シュマイケルは判定に納得できず「明らかにドイツ有利の判定」「プロとして23年間やってきたが、未だにルールがわからない」
テクノロジーが大きく影響した
EURO2024決勝トーナメント・ラウンド16では、開催国ドイツとデンマークが対戦。2-0でドイツが勝利した。 この試合ではテクノロジーの自動判定により試合が大きく動いた。後半早々にデンマークのヨアキム・アンデルセンが先制点を決めたと思われたシーンでは、直前にトーマス・デラネイがわずかに、つま先の差でオフサイドと判定され、ゴールは取り消しに。その2分ほど後には、そのアンデルセンがペナルティエリア内でハンドを犯したとテクノロジーによって判定され、ドイツにPKが与えられる。カイ・ハフェルツがこれを決めて、ドイツは先制点を手にした。 デンマークGKカスパー・シュマイケルは、この判定に納得がいっていないようだ。同選手は『ITV』に語り、英『Daily Mail』がコメントを伝えた。 「失望、怒り、憤りが混ざったような感情だ。これが今のサッカーだ。僕はプロとして23年間プレイしてきたが、いまだにルールがわからない。プレイするリーグによって基準が違うように感じられる」 「ラインを超えることもあるし、少し超えるだけでは判定されないこともある。オフサイドはオフサイドだ。この技術がどれだけ信用できるのかわからないが、信頼するしかない」 また、シュマイケルはアンデルセンがハンドをとられたシーンも、彼にはどうしようもなかったと考えているようだ。 「走っているときに1ヤード離れたところからボールが手に当たったとき、選手としてどうすべきかわからない。彼が腕をどう使うべきだったか、よくわからないよ。今日は明らかに、彼ら(ドイツ)が有利という印象だった」 たった数ミリ超えていただけでオフサイドとなるのはナンセンスだという意見もある。テクノロジーによって判定が正確になっていくことは良いことかもしれないが、結局は主審の判断がすべてを握っている。どこまでを技術に頼るのか、テクノロジーの導入によってかえって基準が難しくなってしまう面も確かにあるだろう。
構成/ザ・ワールド編集部