【箱根駅伝】師走の合宿ではチームの底上げ重視 史上初2年連続3冠へ駒澤大に慢心はない
箱根駅伝連覇、そして史上初の2年連続大学駅伝3冠を目指す駒澤大学。圧倒的とも思える実力にも決して慢心はなく、トリプルエースを中心にチーム一丸で勝利へと進む姿がありました。 【一覧】駒澤大学 第100回箱根駅伝のチームエントリー16選手
■出雲・全日本では盤石の走りで優勝
10月の出雲駅伝では1区・篠原倖太朗選手、2区・佐藤圭汰選手、6区・鈴木芽吹選手のトリプルエースが区間賞の走りを見せ、一度もトップを譲らず優勝。11月の全日本大学駅伝でも2区・佐藤選手の区間新記録を含む、全8区間中4区間で区間賞を獲るなど、盤石な走りで4連覇を達成した駒澤大学。 2位に3分以上の大差をつけて優勝しましたが、それでもチームは満足しきることなく、「チームとして求めてきた結果は得られたのですごくうれしいが、個人の走りがうまくいかなかったというか、頭を使って走れなかった」と反省を口にした鈴木主将。「箱根まではまだ期間があるので、最後なので全力で(優勝を)獲りにいきたい」と、大会直後にもかかわらず、その目は箱根駅伝に向いていました。
■最終調整でもチームの底上げ…準備を怠らない駒澤の流儀
箱根まで1か月となった12月。駒澤大学は千葉県白子で最終調整の合宿に入りました。 藤田敦史監督「俺たちはこれだけの練習をやっているんだから、絶対試合では負けない。だけど、試合で勝つための準備はとことんやるっていうのが今の駒澤の選手たち」 出雲駅伝・全日本大学駅伝を制した駒澤大学でも、箱根駅伝は侮れない。準備はとことんやる。藤田監督率いるチームの流儀がみえる合宿となりました。 合宿初日は30キロ+4キロの距離走。藤田監督は鈴木主将に「芽吹さ、3周と4キロまでやるから、最後の3周目から4キロは芽吹が引っ張って、後はあまり経験がない選手に引っ張らせて」と、練習の先頭を引っ張る選手について指示。
序盤は鈴木芽吹選手・篠原倖太朗選手・佐藤圭汰選手のトリプルエースや4年生は後ろに位置し、他のメンバーに先頭を走らせて引っ張らせます。チームの底上げのため、経験を積ませるのが狙いだといいます。 重要なのは一定のペースを守ること。大八木弘明総監督も「去年(の練習)より7秒くらい速いから、余裕持っていけ」と後方を走る車から声をかけます。 最後の踏ん張りはキャプテン・鈴木選手の力を借りますが、3年生の小牧波亜斗選手が離れそうになると、すかさず大八木総監督は「おーしいけ!もうちょっといけ!30キロ一緒に終わろう、一緒に終わろう、一緒に終わろう」と発破をかけます。