ドイツ首相の姿勢にEU首脳がいら立ち、防衛強化の共同支出増に抵抗
EU首脳、欧州委員長の続投で合意-大統領にポルトガル前首相
複数のEU外交官によると、ドイツが反対しても、ロシアのウクライナ侵攻や地政学的リスクの高まりに直面する中、EUの防衛体制や能力をいかに高めるかの議論がなくなることはない。フランスとイタリアは、何らかの共同借り入れを求めるEU加盟国の一部だ。
首脳会議に先立ち、バルト3国とポーランドの首相は、フォンデアライエン氏とミシェル欧州理事会常任議長(EU大統領)宛ての書簡で「集団防衛の礎であるEUの枠組み内およびNATOと共同で、防衛構想のための支出を増やし、より協力する必要がある。防衛、抑止、市民と領土の保護のため、能力を統合しなければならない」と訴えた。
防衛資金の調達問題は、次期欧州委員会の任期中にEUが直面する最大の課題のひとつとなる。2期目続投が決まったフォンデアライエン氏は、防衛力強化のための資金調達方法の選択肢に関する報告書を今週中に提出する計画を断念し、代わりに、共同で行える防衛プロジェクトについての最新情報を、口頭で発表した。
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原題:Germany Irks EU Leaders by Resisting Joint Defense Funding (2)(抜粋)
--取材協力:Alberto Nardelli.
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Jorge Valero, Ewa Krukowska, Michael Nienaber