錦織一清が成功を確信「ホント早く見てほしい」 演出する渋谷天笑自主公演「熱海殺人事件」25日大阪角座で開幕
俳優で演出家の錦織一清(59)が大阪市内で、演出を手掛ける松竹新喜劇・渋谷天笑(40)の自主公演「TENSHO座 Vol.3『熱海殺人事件』」(25~30日、大阪・DAIHATSU心斎橋角座)の稽古に参加している。このほど行われた通し稽古を終えた直後に取材に応じ「もう早く見てほしい」と成功を確信。昨年5月から松竹新喜劇をけん引する天笑ら若手5人が、錦織マジックで覚醒する。 「天笑さんも前に『熱海』をやったことがあって、この作品って、もう1回リベンジしたくなるんですよ。今年『TENSHO座』をやるんだったら、この5人でできるんじゃないかな-と提案しました」 稽古場では錦織が「フレッシュ5」と命名した天笑、藤山扇治郎(37)、曽我廼家一蝶(42)、曽我廼家桃太郎(38)、曽我廼家いろは(32)が、普段とは全く違う芝居に打ち込んでいた。 伝説の部長刑事・木村伝兵衛、地方から来た新任刑事、木村の愛人でもある女性警官、三流の殺人犯・大山金太郎が織りなす愛憎劇。ひげをたくわえてワイルドに変ぼうした部長刑事役の一蝶がよく通る声で物語を回し、いろはと桃太郎は膨大な長セリフも苦にせず情感たっぷりに修羅場を演じ上げる。 見守る錦織は演出家席で自らも演じているかのように体を動かし、面白い場面には声を出して笑う。気づきがあると役者に近寄って実際に演じてみせたり、小道具を使うことを提案。期待を上回る効果に「いいね、いいね!」と喜んだ。 「スゴいでしょ!? もう手応えとかより、ホント、早く見てほしい。つか演劇とかが好きな人って、新喜劇の人たちは分からないと思うんですけど、見ていただいたらスゴいじゃないですか。これでお客さんに磨いてもらえると、もっともっといいお芝居になる」 15日に稽古場入りしたときから「新喜劇でチームワークはできているのでリズム感は言うことがなかった」という。そして数日後、通し稽古を終えた時点で「自信を持って見てもらえる作品」になった。 「普段の松竹新喜劇とのコントラストを見てもらいたいですよね。つかさんってね、照れ屋だから、いいもの見たときに黙るんですよ。きっとこの作品を見たら黙ると思います」