「似合っているなと思う」大の里、番付発表に“まげデビュー”間に合った…逸ノ城に次ぐスピード新三役
日本相撲協会は30日、大相撲夏場所(12日初日、東京・両国国技館)の新番付を発表した。大の里(23)=二所ノ関=が新小結に昇進。幕下付け出しデビューから所要6場所での新三役は昭和以降2位の速さとなった。茨城・阿見町の部屋で会見した新怪物は、まげ姿も初披露した。 力士の象徴であるまげを結った新怪物は、興奮を抑え切れなかった。大の里はこの日、普段よりも早く、新番付が発表される午前6時頃に自然と目が覚めた。会見で番付表に目をやり「名前が大きくなっているのを見て、実感が湧いてきた」と感慨に浸った。 昨年夏場所に幕下10枚目格付け出しで初土俵。所要6場所での新三役は逸ノ城の5場所に次ぐ昭和以降2位の速さだ。入門からわずか1年でのスピード出世は「全く想像していなかった」と笑顔で振り返った。 番付発表の晴れ舞台に初のまげ姿が間に合った。髪が伸びにくかったこともあり、春場所まではざんばら髪。事前の“お試し”はなく、会見前に初めて結ったという。ようやく念願がかない、「似合っているなと思う。まだ慣れないですけど、お相撲さんにようやくなれたなと。いよいよこれからだという気持ち」と心を新たにした。 新入幕から2場所続けて11勝で三賞を連続受賞。先場所は尊富士に新入幕Vを許したが、賜杯は手に届くところにあった。「優勝が夢から目標に変わった。天皇賜杯を抱いてみたい」と真っすぐな視線を向けた。夏場所は初日から横綱、大関陣との対戦が確実で「序盤戦が勝負」と闘志を燃やした。 会見の冒頭では、大の里が20歳未満の力士と飲酒したとして日本相撲協会から師弟で厳重注意を受けたことについて、師匠の二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)は「大変お騒がせして申し訳ございませんでした」と謝罪。大の里も「たくさんの方に迷惑をかけた。勝つ姿を土俵で見せたい」と出直しを誓った。(大西 健太)
報知新聞社