ドイツサポーター、ククレジャがボール持つたびブーイング…同僚、指揮官、独紙が苦言「ホスト国としてふさわしくない」
スペイン代表DFマルク・ククレジャに浴びせられたブーイングが物議を呼んでいる。『マルカ』や『アス』などのスペインやドイツ『キッカー』などが報じた。 EURO2024準決勝のスペインvsフランスが10日に行われた。試合は9分にランダル・コロ・ムアニのゴールでフランスが先制するも、そこからスペインが反撃し、21分にはラミン・ヤマル、その4分後にはダニ・オルモがゴールを奪い逆転。このリードを守り切ったスペインが2-1で勝利し、優勝したEURO2012以来の決勝進出を果たした。 しかし、この一戦では、先発出場したククレジャがボールを持つたび、会場にはブーイングが鳴り響いた。これがファン・サポーターの中で話題になっているが、報道によれば、これはドイツ人サポーターによるものだったという。 スペインは6日、準々決勝でドイツと対戦し、2-1で勝利。ただ、この試合の後半ではドイツのジャマル・ムシアラの打ったシュートがボックス内にいたククレジャの左手に当たるも、主審はPKを取らなかった場面があった。この判定理由には、直前にFWニクラス・フュルクルクのオフサイド、ククレジャの手が自然な位置にあったことなど様々な指摘がされているが、一部のドイツサポーターはこの判定に不満を抱き、フランス戦でのブーイングに及んだとみられる。 これに対してククレジャは試合後、「こういうことは起こり得ることだ。僕には何の責任もないよ。重要なことは僕らが決勝に進出したということ、それだけだよ」と意に介さず。 一方でチームメイトのダニエル・ビビアンは「残念なことだと思う。あんなことをされていい選手などいないよ。会場に来て相手にブーイングをするのは、仕事をしている人に対して、敬意を払っていないことだと思う」と苦言。スペイン代表指揮官のデ・ラ・フエンテ監督も、「ククレジャに笛を吹いた理由はわからないが、彼らがやったことは、ただククレジャをやる気にさせただけだった。私は無礼なものには反対する。ブーイングをした人たちは、ドイツを代表していない」と口にしている。 ドイツメディアも自国のこの行為に批判。『キッカー』の記者ベニー・ホフマン氏は、「フェアプレーを理解しておらず、ホスト国としてふさわしくない行動をとっている」「これは恥ずかしい事であり、愚かなことだ」と非難。また、「近年複雑になったハンドのルールを完全に間違った解釈をしているせいでもある」と指摘した。