クルマ、何に乗ってるの? ジウジアーロ作品の中で一番グッと来た!「いすゞ ピアッツァ」―― 僕たちの愛車紹介
若者たちの愛車を紹介するコーナー。今回は時代を越えて若者にも愛される名車「いすゞ ピアッツァ」に乗る“ごっちゃん”さんが登場。工業デザインの巨匠、ジウジアーロが手掛けたクルマを買うと決めた学生時代、他に候補に挙げていたクルマもやっぱり……? 【写真】すべての画像を見る(全15枚)
CAR #17|ISUZU Piazza XE
■愛車: いすゞ ピアッツァXE(1983年) ■オーナー: ごっちゃんさん(27歳) ■このクルマに乗りはじめてどれくらい? 2019年10月に購入したので、5年 ■このクルマのお気に入りポイントは? ジウジアーロデザインのクルマに憧れて購入 1980年代にとっての未来の姿で、今でも通じるデザインとデジパネが最高! ■クルマを使ってどんな遊びをしている? 思い立ったらふらっとドライブに出かけたり、仲間たちとツーリングしたり、移動の全てが“遊び”になっている感覚です。 キャンプなどにもピアッツァで行くことがあります(笑) ■次に欲しいクルマは何? フィアット 850 スパイダー、シトロエン Ami 6
興味・関心に貪欲。とにかくいろいろやってみる!
2024年3月20日に横浜赤レンガ倉庫で開催された「YOKOHAMA Car Session(以下、YCS)」。このイベントでは35歳以下のクルマ好きの若者と105台ものクルマが集結した。ごっちゃんさんはこのYCSを主催したメンバーのひとりで、イベントの発起人でもある。そんな彼の愛車は「いすゞ ピアッツァ XE」だ。なぜこのクルマを選んだのか、こだわりを訊いてみた。 まずは、ごっちゃんさんがクルマに興味を持つようになったきっかけだ。たまに母方の叔父と会ってはクルマの話で盛り上がったことで、どんどん関心が高まったそうだ。ご両親はあまりクルマ好きではなかったようだが、父親が乗っていたのは「フォード トーラス ワゴン」というマニアックなクルマ。いま思えば、自身のクルマ好きに影響があったのでは、と彼は振り返る。 ごっちゃんさんは学生時代からデザインの仕事に興味があり、カーデザイナーに憧れていた時期もあったという。特に尊敬していたのが工業デザイナーのジョルジェット・ジウジアーロで、いつか彼が手掛けた「作品」を手にしたいと心に決めていたそうだ。 そしてごっちゃんさんは22歳になると、就職してすぐにクルマを購入。候補はVW ゴルフ1、FIAT パンダ、いすゞ 117クーペ/ピアッツァ/2代目ジェミニ、スバル アルシオーネSVX、ランチア デルタ、アルファロメオ ブレラなどで悩んだという(もちろんすべてジウジアーロのデザイン)。そして最終的にはジウジアーロ作品の中で一番グッと来たというピアッツァを選び、5年以上経ったいまでも乗り続けている。 現在は展示会ブースなどのデザイン設計に関する仕事をしているというごっちゃんさん。空いてる時間を見つけては、仲間とドライブに行ったり、カーイベントに参加したり、居心地の良いお店を探したりと、カーライフを満喫しているようだ。実際、彼の愛車には大切な思い出らしきステッカーがたくさん貼られている。 ごっちゃんさんはあるとき、駐車中の緑のシトロエンBXに、クラシックカー好きが集まる三浦半島の「リバイバルカフェ」のステッカーが貼られていることを発見したそうだ。彼も行きつけのカフェなので、そのBXのオーナーに声をかけたところ、あっという間に親しくなった。これが“だっす”さんとの出会いで、2020年頃のことだったという。そして、だっすさんの紹介でホンダ S2000乗りの“KD”さんとも知り合い、3人は意気投合。KDさんには所有していたジウジアーロデザインのクロノグラフを譲ってもらい、今ではピアッツァで走るときの正装になっているという。 面白そうな人やクルマがあれば積極的に話しかける。それがごっちゃんさんの性格なのだろう。横浜赤レンガ倉庫でのカーミーティングも、自分でやってみたいという気持ちからKDさんに相談し、だっすさんを巻き込み、多くの先輩に協力してもらったことで実現できたという。 2024年3月にこの3人が主催したYCSの勢いは止まらず、9月には代官山T-SITEのモーニングクルーズとコラボを実施し、60台の参加枠が即完売するほど盛り上がった。さらにこの時、2025年4月に第2回目のYCSを開催することまで発表した。 愛車でやってみたいことを尋ねると「北海道まで自走することです」と答えたごっちゃんさん。ちょっとした時間を見つけて、あっさり達成しそうな行動力の持ち主だった。
文= KURU KURA編集部 写真= 内藤敬仁