ブルネロ クチネリの知られざる3の真価とは?
ドレススタイルのカジュアル化が進む昨今、ブルネロ クチネリは色の組み合わせだけでなく、クラシックなメンズファッションのルールから脱した自由な着こなしを新たに提案していることも注目されている。スーツ&ライダースジャケットや、シャツとタートルネックのレイヤード、レザージャケットのインナー使い、カーディガンのタックインなど。自身のファッション偏差値を底上げするためにも、今後のブルネロ クチネリの動向から目が離せない。
ブルネロ クチネリの真価②【ブランド御抱の職人技が光る「メイド・イン・イタリー」】
ブルネロ クチネリはブランド創業時から「高度な手仕事と職人技に支えられたイタリアらしい服であり、高価ではあるが価格以上の価値を持つ製品作り」に定評がある。現在では、ソロメオ村の平野部に1970年代からある古い工場を買い取り改修した自社ファクトリーにて、デザイン、パターンメイキング、素材の選定、縫製、編物、最終製品の仕上げなどが行われ、近郊含め約400もの外部工房の職人とともに、日々イタリアの職人技が光る上質なウェアを生産している。 またブルネロ クチネリは、現代的で革新的な機械やツールを取り入れ、ブランドとしてこだわる手仕事と創造性にうまく組み合わせることに努めている点も特徴のひとつだ。注目したいのは、単純に作業効率を高めて利益を得る目的ではなく、最先端の技術はあくまでも道具・手段のひとつとして捉え、手仕事と創造性を追求するモノづくりのために活用しているところ。
編集部 橘「古代ギリシャ語に、“技巧”と“芸術”という2つの意味を持った「テクネ(Technè)」という言葉があります。ブルネロ クチネリは「テクネ」の本質を、“時間をかけて培われた技術”と“芸術的な才能”が融合した職人技を取り入れた製品で体現していると説いていました。単に懐古主義的にならず、かといって最新テクノロジーに依存する訳ではない。一貫して製品の「美」を追求し続ける姿勢は、世界中でブルネロ クチネリが支持され続けている理由のひとつだと思います。」 ブルネロ クチネリは「従業員は単なる工員ではなくアーティストである」と考えており、そんな尊敬の意を込め、アートの意味を含む「アルティジャーニ(職人)」と彼らを呼ぶ。働く人々が心地よく働き、最大限のパフォーマンスを発揮することで、より良いプロダクトができるという考えのもと、平均よりも高い賃金を払い、明るく広々した大きな窓からソロメオの自然が眺められる開放的な製造空間を提供しているのも、このブランドならではの魅力のひとつだ。