普段は行かない北岸・西岸も 十和田湖一周遊覧船ツアー 「みなとオアシス」認定12周年記念
十和田湖国立公園協会は10日、十和田湖の「みなとオアシス」認定12周年を記念し、遊覧船で湖上を一周するツアーを行った。定期航路にはない北岸や西岸のコースも巡り、青森県内外から訪れた乗客約120人が晩秋の湖畔を堪能した。 船は午前9時に休屋を出発し、まず中山、御倉の両半島を巡った。北岸で普段は見られない発電・かんがい用の青橅(あおぶな)取水口や湖中央付近にある御門石の近くを通ると、乗客は夢中になって写真を撮っていた。西岸を経由し休屋に戻るまでの約2時間半、外輪山の名残の紅葉と周囲約46キロの湖の景観を楽しんだ。 東京都から来た日本大学4年の斉藤菜々香さん(21)は「初めて十和田湖を見たが、大きさに圧倒された。間近で景色を見られて良かった」と笑顔。娘と訪れた五所川原市の会社員成田聖(きよし)さん(59)は「御門石などを見ることができ、良い思い出になった。近くにきれいな湖があることを改めて実感した」と話した。 みなとオアシスは港や湖周辺を核とするまちづくり促進のため国が2003年に設立した制度。地域振興が継続的に行われる施設が登録される。