WTO、海運混乱を懸念-25年の世界貿易は当初予想より小幅な伸びに
(ブルームバーグ): 世界貿易機関(WTO)は10日、2025年の世界貿易について、当初の予想より小幅な伸びにとどまるとの見通しを示した。不安定な情勢の広がりが経済活動に影響を及ぼし、海運を混乱させる恐れがあるとしている。
WTOはモノの貿易総量が来年3%増えると想定。5カ月前には3.3%の伸びと予測していた。今年の伸び率は2.7%と、若干上方修正された。WTOは世界全体の国内総生産(GDP)が24、25両年ともに2.7%増えると見込んでいる。
WTOが発表した最新報告によれば、「地域紛争や地政学上の緊張、政策の不透明性により、予測は確実に下振れリスク」。「中東での紛争の激化は石油生産におけるこの地域の重要性を踏まえると、海運をさらに混乱させ、エネルギー価格を押し上げる可能性がある」と指摘した。
原題:WTO Says Outlook for Goods Trade Is Clouding Amid Mounting Risks(抜粋)
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Brendan Murray