12月13日は年金支給日!年金の繰下げ受給を使えば「月20万円」以上年金がもらえるって本当!?
年金の繰下げ受給とはなにか
繰下げ受給を利用すれば、年金の受給額を増やせます。 繰下げ受給とは、年金の受給開始時期を遅らせることで年間の受給額を増やす方法です。 たとえば、年金の受給を70歳に遅らせる場合、通常65歳から受け取る場合と比べて、年間の受給額は42%も増えます。 また、75歳から受け取りを開始すれば、65歳から受給を開始する場合と比較して年間84%の増額です。 65歳以降も働くなどして、受給開始時期を遅らせれば老後にゆとりのある生活を送れるかもしれません。
平均年収別にみた「月20万円」の年金をもらうために必要な繰下げ年数とは
繰下げ受給を利用すれば、「月20万円」の年金をもらうことは可能なのでしょうか。 厚生年金は、現役時代の平均年収や勤務経験によって受給額が異なります。そのため、以下の条件で平均年収別に「月20万円」の年金を受け取れる受給開始年齢を確認しましょう。 ・1973年生まれ ・23歳から64歳まで会社員として勤務 シミュレーションの結果は以下のとおりです。 ●【平均年収別】月20万円の年金を受け取れる受給開始年齢 平均年収 月20万円受け取るために必要な受給開始年齢 ・250万円 74歳 ・300万円 72歳 ・400万円 70歳 ・500万円 68歳 ・600万円 67歳 ・700万円 66歳 平均年収250万円でも、74歳まで受給開始年齢を遅らせれば月20万円の年金をもらえます。 また、平均年収700万円の人であれば、66歳に遅らせるだけで月20万円の年金を受け取ることが可能です。
老後生活の計画を立てよう
本記事では年金の繰下げ受給について紹介しましたが、かならずしも繰下げ受給をすすめるわけではありません。 繰下げ受給を利用すれば、65歳以降も年金がもらえない期間があることや、額面受給額が増えることで天引きされる税金と社会保険料が増えるデメリットもあります。 そのため、自分の生活スタイルにあった選択を取ることが重要です。老後は急にやってくるものではないので、ぜひ今のうちから計画を立てて理想の老後生活が送れるように準備しましょう。
参考資料
・厚生労働省年金局「令和4年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」 ・日本年金機構「年金の繰下げ受給」 ・厚生労働省「公的年金シミュレーター」
苛原 寛