戦術核兵器部隊の演習を開始 ロシア米国と西側陣営を牽制
モスクワ、ロシア、5月23日 (AP) ― ウクライナでのロシア軍の、いわゆる「特別軍事作戦」により深く関与する可能性についての西側当局の挑発的発言に対する明らかな警告として、ロシア軍は5月21日、ロシア当局が今月はじめに発表した戦術核兵器の使用を想定した演習を開始した。 ロシア国防省は、演習の準備を進めるミサイル部隊や航空機の映像を公開した。 ロシア軍は戦略核兵器の演習は定期的に実施しているが、戦術核部隊の演習を公表するのはこれが初めてとなる。 国防省が21日に発表した声明では、演習の第1段階では、核弾頭搭載可能なミサイル「キンジャル」や「イスカンデル」を含む、「非戦略核兵器の準備と使用を想定したの実戦に即した演習」が実施される。 演習は南部軍管区で実施され、同軍管区にはウクライナ国境を含むロシア南部、2014年に一方的に併合したクリミア半島、さらに2022年に部分的に占領したウクライナ南部と東部の4州が含まれる。 戦術核兵器には、航空爆弾、短距離ミサイル用の核弾頭や砲弾が含まれ、戦場で使用されることを想定しており、都市の消滅を目的とした大陸間弾道弾の巨大な戦略核弾頭に比べ、威力ははるかに小さい。 (日本語翻訳・編集 アフロ)