戦争犯罪に責任か ロシア前国防相と軍参謀総長に逮捕状 ICC
国際刑事裁判所(ICC、本部オランダ・ハーグ)は25日、ウクライナでの戦争犯罪に責任があるとして、ロシアのショイグ前国防相と露軍のゲラシモフ参謀総長に逮捕状を発行したと発表した。2人は少なくとも2022年10月から23年3月までの間、露軍がウクライナの電力インフラなどに行ったミサイル攻撃を指示するなどした疑い。ICCは「(攻撃時に)予想される民間人への損害が、軍事的利益を明らかに上回っていた」としており、民間施設を狙った攻撃だと信じるに足る証拠があるとしている。 【写真】ウクライナ侵攻以降、ロシア人の主な移住先 一方、ロシアはウクライナのインフラ施設への攻撃について、従来「合法的な軍事目標」だと主張している。ロイター通信によると、ロシア安全保障会議は同日、ショイグ前国防相らへの逮捕状について「ロシアに対する(欧米などによる)ハイブリッド戦争の一環だ」とするコメントを発表した。 ICCは23年3月、ウクライナ国内の露軍の占領地域から、ウクライナ人の子供をロシア領に不法に連行するなどした疑いで、プーチン露大統領にも逮捕状を発行している。ただ、ロシアはICCに加盟しておらず、捜査への協力義務はない。【国本愛】