岩井俊二×紀伊宗之と考える日本映画の今
5月10日、プロデューサーの紀伊宗之が代表取締役CEOを務めるK2 Picturesが、“日本映画の新しい生態系を作る”ことを目指し、映画製作ファンド「K2P Film Fund I(ケーツーピー フィルム ファンド ファースト)」の立ち上げを発表。映画監督の岩井俊二は「破天荒な発明家が時代を塗り替えて行く。今回、彼は僕らのために新しい乗り物を作ってくれた」と声明を出し、同社が目指すビジョンに賛同した。 【画像】岩井俊二が描いた紀伊宗之のイラスト 映画ナタリーでは、「花とアリス殺人事件」「リップヴァンウィンクルの花嫁」「キリエのうた」でタッグを組んできた岩井と紀伊の対談をセッティング。彼らが考える日本映画界の課題点や、それらを改善していく1つの方法として生まれた「K2P Film Fund I」について語ってもらった。 取材・文 / 尾崎南 撮影 / 小原泰広 ■ いつの時代も異端児的プロデューサーが映画界を牽引してきた ──まずは、お二人の出会いを教えてください。 紀伊宗之 映画「攻殻機動隊 S.A.C. SOLID STATE SOCIETY 3D」でご一緒したプロデューサーの石井朋彦さんを介して知り合いました。映画「花とアリス殺人事件」(2015年公開)をティ・ジョイ配給する際にお会いしたんです。映画「リップヴァンウィンクルの花嫁」(2016年公開)を制作させていただく際は、岩井さんのほうからお声掛けいただきました。 岩井俊二 うちで働いていた子から、紀伊さんが事業化した「ゲキ×シネ」(※)の仕事をしていると聞きました。映画館の在り方がどんどん変わっていく中で、そんな映画館の使い方があるんだ……と。新しいことをしている人がいると思ったのが、紀伊さんの最初の印象でした。しっかりタッグを組んで映画を作ったのは「キリエのうた」(2023年公開)ですね。 ※編集部注:「劇団☆新感線」による演劇の映像を映画館で上映するプロジェクト 紀伊 最初に「キリエのうた」の話を聞いたときは、まだなんにもない状態でしたよね。 岩井 そうですね(笑)。ラフの段階でアイナ・ジ・エンドさんの映像を観てスケジュールを探ったら、「やりたいです」と返事があって。正直「まだ脚本もできていないんだけど……」という感じでした。そのくらいの頃に紀伊さんに相談に行ったら、「一緒にやりましょう」と言ってくださった。 ──岩井さんは「K2P Film Fund I」の立ち上げに際しても、賛同の声を挙げていますね。 岩井 角川春樹さんもそうでしたけど、いつの時代もある種の異端児的プロデューサーが映画界を牽引してきた歴史があると思うんです。ここ最近であれば、川村元気さんとか。彼らはなんやかやで20年くらい業界を引っ張る羽目になる。これからは、その役を担うのが紀伊さんなんじゃないかなと。 紀伊 がんばります。 ■ なぜ映画界には「週刊少年ジャンプ」のようなオリジナル作品が生まれないのか ──紀伊さんは日本映画界の課題点として、製作委員会方式によって映画の製作費が縮小傾向にあるということを挙げていました。岩井さんは映画監督として、そのあたりを実感することはありますか? 岩井 僕のWikipediaを見てもらうとわかると思いますが、実現しなかった映画のラインナップがたくさん載っていて、それらを実現できなかったのはすべてビッグバジェット(予算が高額な作品)だったことが原因です。もし実現していたら、僕のフィルモグラフィは今と全然違うものになっていたはず。「あずみ」「日本沈没」「宇宙戦艦ヤマト」など、実は最初僕のところに話が来ました。 ──企画があっても、映画の完成に至るまでにはさまざまなハードルがあるのですね。 岩井 最終的に映画化できなくて、その準備で丸1年飛んでしまったこともあります。ビッグバジェット作品ほど実現するまでのハードル、難易度が高いのはやむを得ないですが、結果的に少しイビツな状況も生まれている気がします。普通に考えたら、映画なんて一般大衆の好きなものが優先的に作られている気がしますが、意外とそうじゃない。例えば「週刊少年ジャンプ」の連載のラインナップと比べても、あまり共通点がないというか。「呪術廻戦」「チェンソーマン」「鬼滅の刃」のような作品が普通に作られているかというと、人気IPの二次創作を除けば、ほぼない状況。この間、紀里谷(和明)監督が「世界の終わりから」(※)という映画を撮っていて、すごくいい作品でした。でも観ながらちょっと違和感があったんですよ。何もないところに、突然現れたかのような違和感。映画のエンタメの主流のはずのSFアクション作品が、邦画では珍しい作品になってしまう。むしろ文芸作品が邦画の主流になっている。 ※編集部注:2023年に公開された映画。両親を亡くし、学校にも自分の居場所を見つけられずにいた女子高校生のハナが、政府機関を名乗る男に夢の内容を尋ねられることから物語が展開する。伊東蒼がハナを演じ、岩井もキャストとして参加した 紀伊 確かに「ジャンプ」を読んでいると妖怪や怪獣がたくさん出てきますが、オリジナルの映画として製作しようとすると「大変そうだから」となかなか手が出ないんですよ。製作者、つまりはお金を出す映画会社があきらめている。だから原作がないオリジナル作品の場合、いわゆる“人間劇”がラインナップの中心になっているんだと思います。アニメーションの世界では多種多様なジャンルものをどんどん作って数字を取っているから、余計に「実写はダメだよね」という風潮になっているのが現状じゃないですか? 岩井 コミックは紙とペンで生み出せるけど、映画は作るのにお金が掛かりますから。当然、安きに流れていく風潮になりますよね。観客のニーズを無視しているとまでは言わないけど、結局、“客が入る+あまりお金が掛からない”作品を作るという、リスクヘッジのほうにどんどん行ってしまった。日本の“失われた30年”は映画業界も例外ではなかったと感じます。 紀伊 映画にお金を掛けるというのは、プロデューサーができる最低限のこと。お金を掛ければ品質が上がって、競争力が上がる。だからこそ、プロデューサーがリスクを取らないといけないんです。映画のプロデューサーは予算をコントロールする、要するに予算内で作品を作らせることが仕事だと思われがち。でも僕は、予算を超えてもいいと判断をするのがプロデューサーの仕事だと思う。その分、責任はあるわけですよね。予算を超えた分を補えるように稼がないといけないし。でも、そういうふうにやっていかないと日本映画はデフレスパイラルから脱却できないと思う。 ■ 「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」をフィルムで撮っていたら ──観客からしてみても、知らず知らずのうちに観られる作品の種類が減っていたということですね。 岩井 時代のムードというのもバカにならない。例えば昔のテレビドラマは、「太陽にほえろ!」などフィルムで撮られていたものが多かった。でもだんだんビデオで撮影する作品が主流になり、フィルムで撮影されたドラマはなくなっていった。倉本聰作品や山田太一作品がフィルムだったらまた違ったと思うんですよね。気が付けばフィルムは古いという印象が視聴者に浸透してしまった。僕はドラマ「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」(1993年放送)を制作するときにフィルムで撮りたいとお願いしたのですが、ダメだと言われました。フィルムで撮った作品は、視聴率が落ちるからと。 紀伊 当時はそう言われていましたよね。 岩井 でも今思えば、フィルムで撮ってネガが残っていたら4Kリマスターができたわけで。当時のビデオの解像度は、今の高画質な映像と比べたら残念すぎるレベル。どの時代でも、必ずしもハイクオリティが勝つわけではなくて、スペックの低いものが生き残ることもある。利便性で勝つ場合もあるし、理由さえわからない場合もある。もはや時代のムードとしか言いようのないケース。お酒の業界にも日本酒が敬遠された時代とか、ウイスキーが全然飲んでもらえない時代とかがありました。時代の嗜好に合わないとなると、どこまでも敬遠されてしまう。ただその敬遠されているジャンルが次の時代の担い手になるというケースもよくあるわけで。 紀伊 みんなが時間を掛けて競争していけば、もっといろんなジャンルの作品が出てくると思うんですけどね。出たとこ勝負になっているのがずっと続いている印象です。 ■ 映画界は新人発掘に消極的 岩井 あとずっと懸念していたのは、原作モノへの依存率が高いということ。小説やマンガは、新人賞など次の担い手を発掘する仕組みが確立されているじゃないですか。僕らが子供の頃からマンガ雑誌は新人募集をしていて、小学生でも「自分も描いてみようかな」と見よう見まねで始めてしまう仕掛けがありました。それに比べると映画界は新人発掘には消極的。ほかの業界から新しいアイデアを買ってくるのが主流。今はそういう関係性が出版界と映画界・テレビ界の間で結ばれていますよね。 ──映画で、オリジナル脚本の企画を通すのはハードルが高いのでしょうか? 紀伊 現状、かなり高いですよね。 岩井 すべてオリジナルの仕事をしている脚本家はいるんですかね……。テレビ業界なら20人くらいいるかもしれない。大河ドラマや朝ドラはオリジナル脚本がむしろ主流です。テレビのほうが、そこはまだバランスが取れている気がしますね。映画業界ではなかなか難しい。 ──映画業界には新人育成のシステムが少ないとのことですが、もう少し詳しくお伺いしたいです。 岩井 映画の場合、作る時点で安く見積もっても何千万も掛かってしまう。新人育成でひとまず失敗してもいいから、試しに何か作ってみようかとはなかなかならないですよね。この何千万をどうやって回収するのか?というところに話が行ってしまう。僕も若い頃「プレイワークス」という脚本のワークショップを主催していて、いいシナリオができたら映画化してもらえるように営業すればきっと誰かがお金を出してくれるだろうと軽く考えていたんですけど、そんなことはなかった。でもそのワークショップのおかげでNetflixシリーズ「First Love 初恋」の寒竹ゆりさんや、映画「ある男」の石川慶さんらを輩出することができたので、やってよかったとは思っています。 ■ 映画プロデューサーの仕事は“実写化する”こと? 紀伊 現場スタッフとして業界に入ることはもちろんできますが、物語を作ってそれを映画にする人たちを生む場所が映画界にないのは、本当に危ない。 岩井 オリジナル作品が作られず二次創作ばかりになったら、「どうしてこの物語を作ったのですか?」と撮影現場で取材しても誰も答えられない。それは原作者に聞いてくださいという話になる。 紀伊 僕は飲み屋さんで仕事を聞かれて、映画のプロデューサーと答えると「実写化?」と言われるんですよ。コミックの実写映画ばかりだから、映画プロデューサーの仕事は“実写化する”ことだと思われてしまうんです。でもプロデューサーは、オリジナル作品を手がけないと力がつかないと思います。オリジナル作品の場合、脚本家によるオリジナルのシナリオがあって、監督と一緒に僕も話し合うわけです。細かい部分も含めて、“この作品に勝ち筋があるのか”を評価し続けないといけない。原作がある場合は、このマンガを映画にしようと決めることや、原作にどれだけ忠実に作れるかを考えるのがプロデュースワーク。なので、自分の頭で考えたり自分の意思で判断したりすることは、オリジナルに比べて少なくなると思うんです。 ──映画においてオリジナル脚本の企画がなかなか通らないのは、製作委員会方式の構造にも関係があるのでしょうか。 紀伊 製作委員会は任意組合。映画を事業とした共同製作契約なので、岩井さんファンの大金持ちがいたとしても、個人で製作委員会に入ることはできません。つまり製作委員会メンバーは会社なので、社内稟議を通しやすい企画に投資するわけですよね。そうなると、有名マンガの実写化企画なら「うちの娘もよく読んでるし、いいじゃん」と思うかもしれないけど、オリジナルのシナリオしかなかったら「よくわからない」となる可能性が高い。そういう意味では、構造的にもオリジナルの企画を通すのはやっぱり難しいと思います。 ──この状況を打開する方法はあると思いますか? 紀伊 今は昔と違って、プロの機材がなくてもそのレベルに近い映像が撮れる時代になっていますし、“作ること”のコストは減っていますよね。 岩井 昔はどれだけアイデアがあってもプロの撮影機材がなければ、視聴に堪えるクオリティにはならなかった。でも今はスマートフォンの映像ですら4Kですからね。例えば若い子たちで映画を作って、親戚や友達にチケットを売って200人くらい集まったら劇場を借りて上映するというような、結婚披露宴みたいなモデルが最近あるそうですが、意外とこういう場面から新しい映画が生まれてくるかもしれません。 ■ 「映画はもうからない」は言い訳 ──少し話題を変えます。紀伊さんは以前、日本では「映画はもうからない」という風潮だが海外は違うとおっしゃっていましたね。岩井さんは海外でも映画を制作していますが、映画に対する意識に違いを感じましたか? 岩井 国によって全然違いますが、フランスが一番特殊でした。僕の経験では、フランスでは雇うスタッフのギャランティに失業手当も含んで約1.5倍の金額を支払うんです。過剰にも思えるスタッフ保護政策がありました(笑)。アメリカは組合の力がとにかく強い。監督協会、脚本家協会、俳優の組合、車輌の組合などいろんな団体があって、それぞれのルールを守らないといけないので勉強しました。それに比べて日本はどうかと言えば、昔は労働時間の制限もあまりなかった。ただ、今は労働環境問題が意識されるようになったし、浸透してきたと思う。 紀伊 お金回りの話をすると、海外の映画会社やプロデューサーは「もうかる」と思って映画を作っていると思う。日本は「映画はもうからない」と言う人が多いんです。でもやり方さえ間違えなかったらもうかるはず。なぜか日本の映画業界は「映画はもうからない仕事だ」と言い訳している。そういうのも、イノベーションが起きない理由だと思います。 ■ 映画は夢のある世界 ──これまでお話しいただいた日本映画界の課題点を改善すべく生まれたのが「K2P Film Fund I」なのですね。 岩井 最初に話を聞いたときは、単純に面白そうだなと思いました。やっぱり思うのは、今本気で面白いものを作ろうとするプロデューサーが映画界には必要だということ。残念ながらそうじゃないプロデューサーも多いですが、そこは目つきでわかりますから。自信がない人もいっぱいいます。 ──自信がないというのは、映画の売り上げ面でということでしょうか。 岩井 お金のことでもなく、“迷っている”プロデューサーはたくさんいますね。ビジネスの目線で言えば、ヒットする作品を作ったほうがいいし製作費は節約できたほうがいいので、話はシンプル。そのために、それぞれが自分のできる限りのことをがんばればいいはずなのですが、自分の仕事に対してどこまで自信を持って向き合えているかという問題です。ゲームチェンジャーなプロデューサーって次から次へと出てくるわけじゃない。だからこそ、そういう人が現れたらみんなで一生懸命、神輿の上に乗せて担がないと。「お手並み拝見」とか言ってる場合じゃないんですよね(笑)。だから「K2P Film Fund I」には、“1つの時代があそこで生まれた”と思えるものになると期待していますし、それが10年、20年と続くのがベスト。ちょっと応援するとかじゃなくて、全力で応援しないといけないタイミングですね。 紀伊 目標というか、角川春樹さんは意識しています。当然、K2 Picturesもみんなの力を借りて、一番を取りたいと思っています。 ──「K2P Film Fund I」のラインナップの1つとして、お二人で新作も準備されているとか。新しいファンドで映画を作るのは、これまでとは違ったものがありますか? 岩井 そうですね。映画って夢のある世界だと思うし、その夢の部分がいい意味でクッションになってくれたらもうちょっと楽に作品を作れる気がしていたんです。だからお金の面で新しいモデルはないのかなと僕自身も模索していました。でも法的なルールもありますし簡単ではない。それでも模索していかないと、新しい局面は誕生しないと思うんです。そういう意味で言うと、オリジナル作品は制作者サイドがとにかく面白いものを作ってお客さんを喜ばせることが前提になりますから、本当にがんばらないといけない。 紀伊 これからのことも、いろいろと構想中です。今は「K2P Film Fund I」についてお話ししていますが、その先も、さらにその先まで考えています。実現すればもっともっと自由な映画製作ができると思う。 岩井 「K2P Film Fund I」は製作委員会方式とは違って、一般の投資家も参入できる。単純に、お客さんが広がるじゃないですか。映画って国民全員を対象にしてるくらいのビジネスだと思うんですけど、Xで作品のアカウントを作ってもフォロワーの数は意外と伸びないんです。映画が、年間で1万人観てくれたら収まるビジネスならいいですけど、全然違いますから。億単位になると、抱えておかないといけないファン層は莫大に必要。いろんなところに知恵や知識を使って、体力のある巨大な映画ファンクラブが映画界に誕生したら、また違うのかもしれません。 紀伊 いいですね。チャンスはいっぱいあると思いますよ。メディアもテクノロジーも変わっているんだから、アナログ時代からの方法を続けるのではなく、しっかり時代にフィットさせようという意思さえあれば、映画界も変えられると思います。 ■ 岩井俊二(イワイシュンジ) 1963年1月24日生まれ、宮城県出身。映画監督・小説家・作曲家など多岐にわたる活動を行っている。大学卒業後にミュージックビデオの仕事を始め、1993年にオムニバスドラマ「if もしも」の1作「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」で監督を担当。1995年には初の長編映画「Love Letter」を手がけ、その後「スワロウテイル」「四月物語」「リリイ・シュシュのすべて」「花とアリス」「リップヴァンウィンクルの花嫁」「ラストレター」「チィファの手紙」「キリエのうた」などの監督を務める。 iwai Shunji 岩井俊二(@sindyeye) | X ■ 紀伊宗之(キイムネユキ) 1970年1月8日生まれ、兵庫県出身。東映映画興行入社後、劇場勤務を経て株式会社ティ・ジョイへ出向し、シネコンチェーンの立ち上げに従事。国内初のライブビューイングビジネスを立ち上げ、「ゲキシネ」の事業化に関わる。その後東映に異動し、プロデューサーとして「リップヴァンウィンクルの花嫁」「孤狼の血」「犬鳴村」「初恋」「シン・エヴァンゲリオン劇場版」「キリエのうた」「リボルバー・リリー」「シン・仮面ライダー」などを手がけた。2023年4月に東映を退職。同年にK2 Picturesを創業した。 紀伊宗之 (@mun_kii) | X ■ 路上のルカ 岩井俊二が映画「キリエのうた」を再編集した全10話、5時間半超えのドラマ版。2023年に公開された「キリエのうた」は、歌うことでしか声を出せない住所不定の路上ミュージシャン・キリエを軸に、彼女の音楽がつなぐ13年に及ぶ壮大な愛を描いた物語。キリエをアイナ・ジ・エンドが演じたほか、松村北斗(SixTONES)、黒木華、広瀬すずらが出演した。「キリエのうた」は宮城、大阪、北海道、東京を舞台に時系列を入れ替えながらストーリーが紡がれたが、撮影で使用された脚本は時系列に沿って執筆されており、今回はその脚本と初期編集版をもとに制作された。日本映画専門チャンネルで今冬に再び独占放送される。