死因「断定できない」 壱岐イルカパークで3頭死亡…専門家が検証、環境改善の提案も 長崎
長崎県壱岐市勝本町の壱岐イルカパーク&リゾートで昨年、イルカ3頭が死んだのを受け、専門家らで死因や生育環境の問題を探った市の検討委員会は6日、死因について「断定できない」とした市長宛ての報告書をまとめ、市に提出した。飼育環境改善に向けた提案も盛り込まれており、市が今後、対応を検討する。 イルカパーク管理・環境等検討委(委員長・川嶋舟(しゅう)東京農大准教授、7人)がこの日まで3回の会合で報告書をまとめた。 同パークは指定管理者イキパークマネジメント(高田佳岳(よしたけ)代表取締役)が運営する市の施設。死因に関しては個体の病理解剖で肝機能の低下が原因として疑われていた。報告書では「肝機能不全が死因の一つであることは誤りではない」が「複数の原因が複合的に関係することも多く、現時点で肝障害のみに断定することはできない」とした。 検討委では「イルカの長期かつ安定的な飼育管理」に関する提案なども話し合われ「病気になったイルカの隔離用いけす整備」などが挙がった。川嶋委員長から報告書を受け取った中上良二副市長は「イルカにとって快適な環境になるよう取り組んでいく」と話した。