《記者コラム》官民挙げてブラジル急接近の韓国=K-POPスターを前面に出して
ブラジルにゆかりのある韓国人アーティスト続々
先日、東洋街初の猫カフェ「アングリー・キャット」(@angrycatcoffeeshop)を取材した際、店主のブラジル人女性ナンダさんも、韓国歴5年のつわものだった(1)。 ナンダさんは元々漫画アニメなどの日本文化ファンだったが、途中からKPOPにはまった典型的なパターンだ。「子供の頃から日本食や文化に親しんでいたの。アニメとかマンガも大好きだった」から始まり、ソウルに5年間も住み、ファッションデザイナー兼モデルとして活動した。韓国語を勉強して日常会話まで流暢にしゃべるという。 彼女のような漫画アニメからPOPカルチャーに入り、韓国文化にハマっていくブラジル人の若者は数限りない。そのきっかけがK-pop音楽や韓流ドラマだ。日本勢は、ここの部分で引きが弱い。 2023年9月17日付レクレイオ記事《ブラジルと縁のあるK-POPアイドル5人》(2)によれば、〈1〉女性グループLOONA(3)メンバーのヒジン(Heejin)は子供の頃、家族とともにサンパウロ市に1カ月ほど住んでおり、今でもポルトガル語を少し話せるという。お気に入りのブラジル料理はアサイーのアイスだとか。 〈2〉KARDメンバーの中でもリーダーのBMは、父親が11歳から大学に通うまでの間ブラジルで暮らしていたという。 〈3〉ヒュニン・カイ(TXT)、ヒュニン・バヒィイー(Kepler)、リー(元VIVA)のヒュニン兄弟もブラジルとの強いつながりも持っている。彼らの父親ナビル・デビッド・ヒューニングが、ブラジル北東部マラニョン州で生まれたドイツ人だからだ。ナビルは4歳までしかブラジルに住んでいなかったがポルトガル語に堪能で、息子カイにいくつかの単語を教えているという。 〈4〉「ウッズ」として知られるチョ・スンヨンは韓国生まれだが、サッカーが大好きでプロ選手になる夢を持っていた。そのためサッカー大国ブラジルに来てコリンチャンスのユースチームに所属し、ルイジーニョと呼ばれていた。彼はブラジルに2年間住んで学校にも通ったが、最終的には歌手になりたいと決心して母国に戻った。 (5)BLACKSWANのレイアとして知られるラリッサは、K-popガールズグループでデビューした初のブラジル人アイドルだ。彼女はクリチバで生まれで、2020年にデビューした。現在同グループにはもう一人のブラジル人、南大河州出身のガブリエラ・ダルシンもいる。 一方、日本で有名なブラジル人歌手や俳優は、日系人のマルシア以外で誰がいるだろうか?