ENHYPEN「いちばん自分らしさを見せられたような気がする」 進化遂げたエンターテインメントが生む熱狂
NI-KI「いちばん自分らしさを見せられたような気がする」
2回目のトークタイムでは、先ほどのユニットステージが話題の中心に。「JAKEがかっこよかった」と言うSUNOOの頭をJAKEがなでたり、ENGENEとともに“愛してる”のサインを考えたりと、和気あいあいと過ごした7人は、やがてステージ脇に設置されたトロッコに乗り込んだ。ゆっくりとアリーナを回りながら「Your Eyes Only」を熱唱。一気にヒートアップした場内をもっと熱くさせようと、爽やかなロック調の「Orange Flower (You Complete Me)」、ギターの乾いた音色と伸びやかなボーカルで迫る「Scream」、疾走感のあるシンセポップ「Tamed-Dashed [Japanese Ver.]」、ハウスのリズムが心地好い「Go Big or Go Home」などの人気曲を連発してテンションの高いパフォーマンスを繰り広げていった。 日本発のトレンドであるシティポップにチャレンジした「Hundred Broken Hearts」、新世代のバラードと呼べそうな仕上がりの「Still Monster」、メンバーの歌唱にクローズアップした「Moonstruck」。ENHYPENの進化し続ける姿を克明に刻み込んだナンバーを歌い終えた7人は満足そうである。 「本当に幸せなステージをすることができたような気がします」(SUNGHOON)、「この2日間は、今までのコンサートの中でいちばん自分らしさを見せられたような気がしてすごく楽しかったです」(NI-KI)、「一緒に歩いていく、その手を離しちゃダメですよ!」(JAY)。ポジティブな言葉で締めくくった彼らは、最後にキャッチーなサウンドの「XO (Only If You Say Yes)」と「Paranormal」で、当日の寒さを瞬く間に吹き飛ばした。 この日のアンコールに用意されたのは「Always」、「SHOUT OUT」、「BLOSSOM」の3曲。ENGENEへの感謝の気持ちを込めたスローガンを手にしたメンバーたちが再びステージに登場すると、客席のいたるところから愛情のこもった声援が響く。トロッコに乗って手を振りながら歌う7人は達成感に満ちた笑みを浮かべていた。 今回のツアーに関して、JAKEは「ステージのクオリティ、構成、演出、何ひとつ欠かさずアップグレードしたステージをお見せしたいです」(※1)と語っていたが、アンコールを含めて計26曲を熱唱した約3時間の公演は、彼の言葉通り、今まで以上に観る者を飽きさせない工夫を凝らした完成度の高いエンターテインメントであったと思う。ここで得たものを次にどう活かすのか、ENHYPENの今後の展開に期待したい。 ※1:https://l-tike.com/concert/feature/enhypen/24101500/
まつもとたくお