パット上手ほど使いたがる「センターシャフトの世界」 中古おすすめハウマッチ?
センターシャフトを使うパッティングの名手たち
「パターの名手」と言われるツアープロの手には、センターシャフトパターが握られている印象がある。海外ツアーでの経験も豊富な谷原秀人はスコッティキャメロンのGOLOをベースにしたプロトタイプが定番。過去にイップスを公表した堀川未来夢は、長年使っていたテーラーメイドの「スパイダー ツアー レッド」(2017年)のセンターシャフトモデルを最近再び使い、上位をキープしている。 米女子ツアーで活躍する畑岡奈紗はセンターシャフト一筋。2016年にアマチュアで優勝した「日本女子オープン」から2020年シーズンまでピン「スコッツデール TR PIPER C」(2013年)を使用。2021年以降はベティナルディの「SS3 センターDASSプロト」が定着した。
「三井住友VISA太平洋マスターズ」で今季2勝目を挙げた石川遼はL字マレットの使い手だが、オデッセイの「ホワイトホット XG #7 H CS」(2020年)や「ホワイトホット ツアー ix #5 センターシャフト」(2009年)などを使うこともある。L字とセンターシャフトという、全くタイプの違うパターを併用することで、ストロークの問題点をあぶり出せるという。
筆者が手放せないセンターは?
一般市場では近年、センターシャフトモデルが減りつつあり、中古で探すのにはホントに苦労する。比較的手に入りやすいのがピン。「ヴォルト2.0 パイバーC ステルス」(2018年)は削り出しでしっかりした打感が魅力。1万円台中盤で見つけたい。 スコッティ・キャメロンの「ファントムX」シリーズもセンターシャフトが希少。「ファントム X 5S」(2022年)は4万円台後半からとみられる。2年に一度モデルチェンジしているが、性能的な差は小さいので形状や状態で選ぼう。
トラスネック形状が安心感を生むテーラーメイド「トラス TM2 トラスセンター」(2020年)は約2万円が相場だ。プロギアはセンターシャフトモデルを多くラインアップしていて、お手頃価格で手に入りやすい。「シルバーブレード Centered 05OS」(2023年)」はセンターシャフトにして、少しオフセット(グース)があるため構えやすい。2万円前後だろう。
筆者はパッティングに悩んだ時、センターシャフトモデルを握って、とにかく芯で打つことに集中する。数量が少ないため、出合いのチャンスは多くないが、1本持っておくと“お守り”のような存在になるだろう。(文・田島基晴)