“新生”天理が13年ぶり奈良制覇 「天理のオオタニサン」大谷汰一が3ラン2発で6打点
◇春季高校野球奈良大会決勝 天理18―6橿原(2024年5月12日 佐藤薬品スタジアム) 春季高校野球奈良大会は天理が優勝し、近畿大会出場(25日開幕、明石トーカロ)を決めた。 「天理のオオタニサン」が大暴れだ。「6番・中堅」で先発出場の大谷汰一(3年)が3ラン2発を放って、6打点。13年ぶりの奈良制覇をけん引した。 「チームの勢いにつなげることができて、うれしいです」 まずは初回だ。2点を先制し、なおも1死一、三塁で右越え3ランを放って勢いに乗ると、2回2死一、二塁でも中堅右へ会心の3ランを叩き込んだ。1メートル84、83キロの恵まれた体格に、50メートル走6秒0、遠投105メートルという“エンジン”を積んだ左投げ左打ちの大型スラッガーが、高校通算12、13号を固め打ちした。投手経験も持つ“投打二刀流”で、まさに「天理のオオタニサン」。現時点での進路は未定ながら、「将来的にはプロに行きたい」と青写真を描く。 大谷にけん引された打線は18得点を挙げ、圧勝。今年1月に就任し、“初優勝”の藤原監督は「この優勝で選手たちは第1段階の自信を手にすることができた」とうなずいた。大谷も「近畿大会優勝を目標に冬からやってきた。狙っていきたい」と力強く呼応した。 (惟任 貴信)