セルティック指揮官「別格だった」と大絶賛 旗手怜央はW杯最終予選に臨む日本代表でも輝けるか
◆欧州CL1次リーグ第4節 セルティック3―1ライプチヒ(5日) 9試合が行われ、セルティック(スコットランド)の日本代表MF旗手怜央(26)がホームのライプチヒ(ドイツ)戦で2―1の後半27分にCL初ゴールを決めた。旗手と同FW前田大然(27)はフル出場、FW古橋亨梧(29)は後半36分に退き、チームは3―1で勝った。26年北中米アジア最終予選のインドネシア戦(15日)、中国戦(19日、ともにアウェー)に向けた日本代表メンバーが発表される7日を前に、中盤のポジション争い参戦をアピールした。 ご褒美のような欧州CL初ゴールだった。2―1の後半27分、自陣からスルスルと相手ゴール前へ。右からのクロスを相手GKがはじくと予想し「セカンドボールを狙おうと思った」。その通りにこぼれてきたボールを、右足でゴール右上へ突き刺した。CL出場13試合目で初ゴール。「舞台が舞台。少年のように喜べた」とガッツポーズを繰り返した。ドイツ1部で現在2位の強豪を破る貴重な追加点となり「重要なゴールになった。それが良かった」と喜びを隠さなかった。 輝いたのは得点シーンだけではない。左インサイドハーフとして中盤で組み立てにかかわりながら、機を見てゴール前へ。1―1の前半追加タイムには、敵陣左深くまで運んだボールを、タイミング良く中央へパス。チームメートがFWキューンの2点目をアシストし「僕に(ゴールへの)ビジョンがあった。その中でみんながプレーしてくれた」と味方を動かしての“アシストのアシスト”に手応えを明かした。 ロジャーズ監督から「別格だった」と称賛された旗手は、スコットランド1部で首位に立つセルティックでは欠かせない存在。一方で森保ジャパンでは、アジア最終予選9月の2試合は招集されたがともにベンチ外。10月の2試合も出場機会がなかった。チームがダブルボランチを採用する中で、旗手が得意とするインサイドハーフのポジションはない。ボランチでもプレー可能だが、主将のMF遠藤と守田がレギュラー、3番手にはMF田中が控える中で、出番がないのが現状だ。 スピードや突破力など、分かりやすい武器がないため、途中出場のカードとなりにくいのが日本代表で出場機会が増えない要因のひとつ。しかし、欧州CLで試合を支配したその力は、決してライバルたちに劣るわけではない。世界最高峰の舞台で牙を研ぎ、森保ジャパンでも主役となる瞬間を待つ。
報知新聞社