幸福祈り「夫婦獅子舞お渡り」 福島県田村市の大鏑矢神社
福島県田村市船引町の大鏑矢(おおかぶらや)神社に伝わる「夫婦(めおと)獅子舞お渡り」は3日、船引町内で繰り広げられた。雌雄の獅子が仲むつまじく舞い、一年の幸福を祈った。 年頭行事として親しまれている。コロナ禍の影響を受け、近年は神社のみでの奉納だったが、4年ぶりに町内を練り歩いた。 2匹の獅子は神社本殿で舞を奉納した後、氏子宅や商店、神社などを訪れた。太鼓とかねの軽快な音に合わせ、2匹の獅子が寄り添うように踊った。住民らは獅子に頭をかんでもらい、家内安全や夫婦和合、五穀豊穣(ほうじょう)などを願っていた。 807(大同2)年、現在の船引町船引字時ノ宮に天から二つの獅子頭が舞い降り、大鏑矢神社に安置されたのが起源とされ、市の民俗文化財に指定されている。1967(昭和42)年から保存会が受け継いでいる。