1番でマルチの阪神・森下はこの試合のスイングを貫け 元阪神監督オススメの打順は
「中日4-2阪神」(14日、豊橋市民球場) 阪神は中日に痛恨の逆転負けを喫し首位の座から転落した。森下翔太外野手(23)を昨季9月5日の中日戦(バンテリン)以来の1番に据えたが、元阪神監督でデイリースポーツ評論家の藤田平氏は「打順を固定させるカギを握っている」と適任打順にも触れた。 【写真】まるで忍者のような身のこなし 近本魅せた神生還! ◇ ◇ 落ち着かない打順が続いているが、打順を固定させるカギを握っているのは森下だ。パワーがあって、本塁打が打てる。3番を打つ適任者だ。確率の低さがネックとしてあるが、1番に入ったこの日は実に理にかなったスイングをしていた。 直球を見送って2球目のスライダーをライナーで中堅右に運んだ初回。狙い球をしっかり絞っているなと感じたし、打てるボールに対してスイングを仕掛けられていた。低めの直球を捉えた三回の左前打、結果として中飛となった五回の打球、三ゴロとなった七回の打席もコンパクトなスイングでボールを捉えていた。 1番は3番に比べたら楽な打順だ。とにかく1番は塁に出ることだけを考えればいい場面が多いからだ。だが、3番に座ると、どうしても走者を生還させなければいけないという意識が働き、それが力みにつながり、必要以上のオーバースイングを誘発する。 岡田監督は森下の打順を1番にすることで、原点回帰させたかったのではないだろうか。この日は過度に重圧を背負わず、純粋に打つこと、塁に出ることだけに集中できていた。今後大事になってくるのは、3番に戻った時にもこのスイングを貫くことができるか。この1点に尽きる。