日本発だった「母子手帳」 死亡率低下に寄与、途上国で導入続々
アフガニスタンの例をみてみましょう。多民族国家である上に、女性の識字率が10%台という社会背景を踏まえ、母親や家族が理解できるよう、イラストを多く使って分かりやすくしたほか、2言語(ダリ語、パシュトゥ語)で作成しました。同様に、ガーナでも公用語の英語を読めない母親を意識し、イラストを多用したといいます。 JICAはこれまで、35か国で母子手帳の導入に関わってきたといいます。その年間発行部数は計約900万冊に達するということです。一方、一度は試行的に導入されたものの、定着しなかった国も複数あります。そのうち、ザンビア、モザンビークなど、改めて本格導入を計画している国に対し、支援を継続していく計画になっています。 日本で生まれた母子手帳は海を渡り、様々な国で芽吹き出しています。妊産婦や乳幼児の健康改善に寄与していくことが期待されます。