「すぐそこにクマがいる」襲撃事故も レジャー中にクマと遭遇 身を守る対策は? 北海道
もしレジャー中にクマと遭遇したら?
「クマと遭遇したら」 (酪農学園大学 佐藤喜和教授)「まずは相手の様子を確認してゆっくり離れる、来た方に戻っていくことが大事」 クマに遭遇してしまったら、とにかく落ち着いて必ず引き返すことです。 手をあげるなど、敵意がないことを示すのも有効だといいます。
(山崎記者)「来るな、来るな!」 大声を出すのは、かえって危険。 クマの興奮を誘うからです。 また、背中を向けて逃げてもいけません。 追いかけてくることがあるからです。
クマが接近してきた時の対策は?
「クマが接近してきたら」 (酪農学園大学 佐藤喜和教授)「いくつかのパターンはありますけど、一番多いのは子グマがいて逃げられない母グマやエサがあるので逃げたくない場合。威嚇突進(ブラフチャージ)という行動をとることがあります」 この車に突進する根室のクマも、近づいてくるものへの威嚇突進だと佐藤教授は分析します。 (酪農学園大学 佐藤喜和教授)「この突進は直接相手をやっつけるためではなく、こっちに来るなという意思を表示をする行動なので、基本的には(途中で)止まる。なかなか怖い場面だと思いますけど、そこで慌てて背中を向けて走ったりせずに、クマが走ってきたときは(自分は)必ず止まる。クマが戻ったときに(自分は)ゆっくり下がっていく」
クマに襲われた時はどう身を守る?
「クマに襲われたら」 (酪農学園大学 佐藤喜和教授)「威嚇突進してきて接触に至ってしまった場合には、地面に伏せてお腹を地面で守りながら背中をリュックで守り、首の後ろの急所を両手で組んで直接的な攻撃を防ぐ」 人が危害を加えないと分かると、クマは立ち去っていくといいます。 この体勢で生存率を高められるのです。
クマの生態をよく知ることが必要
(酪農学園大学 佐藤喜和教授)「クマなんか一回も出会ったことないという地域でも、もしかしたらことしはクマがいるかもしれない。ぜひクマのことをよく知って、クマの気持ちとか、クマがいまどのような状況なのか想像できるようになると、事故は少なくなっていくのかなと思います」 レジャーは安全に家に帰るまでがレジャーです。 不幸な事故を繰り返さないためにー クマとの向き合い方を知る必要があるのは、わたしたちひとりひとりなのです。