「こんなうまいポンズはない!」 たかじん絶賛で全国区になった「旭ポンズ」 伝統の味守った創業者家族の商道徳
知る人ぞ知る名品が全国区へ!「旭ポンズ」が広まった理由
耕治が自信を持って生み出した「旭ポンズ」ですが、発売当初は認知度が低く、味もわからないため、なかなか売れませんでした。そんな状況を打破したのは商売人の娘であるハマエの「損して得とれ」作戦でした。試供品を無料で配布したところ、口コミでその味が評判となり、「知る人ぞ知る通のポン酢」となったのです。 そんなある日のこと、急に「旭ポンズ」の注文が殺到。なんと、大御所芸能人・やしきたかじんがラジオで「鍋を食べるなら八尾の旭ポンズ こんなうまいポンズはない。」と絶賛したのだとか!やしきたかじんの影響力は絶大で「買って帰ったお客さんが食べて、美味しいなと思って買いに行ったら売り切れて置いてない。たかじんさんが幻のポン酢と言ってくれた」と現在の社長である2代目社長高田悦司は当時をにこやかに振り返りました。
売り切れ続出を支えたのは…
売上が大幅アップという嬉しい状況の反面、作っても作っても追いつかないという過酷な状況に。悦司はどのようにしてそれを乗り越えたのでしょうか。実は悦司には双子の弟・益央がいました。「自分ひとりだったらそこまで努力しなかった。弟が頑張ってるから俺も負けないように頑張らなあかん」と弟のおかげで過酷な状況を乗り越えることができたのだそう。ポン酢の仕込みは兄、ビン詰めは弟、その後二人で配達と二人三脚で「旭ポンズ」を関西に広めていったのです。こうして関西人のお馴染みの「旭ポン酢」となりました。 しかし、売れている時も大事になってくるのは父・耕治の「目の届く生産をする」という教え。「昆布や柑橘は天然ものなので、たくさん売れるからといって大量生産をして品質が変わってしまっては意味がありません」耕治の教えを悦司社長が振り返ります。親子、そして双子の絆によって「旭ポンズ」の味は守られてきたのです。
「申し訳ございません」社長自ら謝るも絶対に変えないこととは?
「旭ポンズ」には、ビンの口を王冠ではなくプルタブにしてほしいという要望がたびたび入るそうですが、「面倒くさい!」と言われても社長自ら絶対に変えないと宣言。開けた瞬間に広がる出汁や柑橘の香りを少しも逃すことなく家庭に届けたいという思いから昔ながらの王冠スタイルを守っているのです。 悦司社長が大事にしていることは「自分で出来ることを思い切りやりなさい」ということ。父からの教えを守り、それを引き継いだ息子二人が主導となって新工場も設立した際も、「普通はしないと思うが、旧工場の設備をそのまま新工場に移設した」のだとか。それもすべては守り続けてきた味を変えないため。 湯豆腐、かにちり、てっちり、お鍋や焼き肉、しゃぶしゃぶなど、さまざまな料理に重宝する幻のポン酢「旭ポン酢」。ぜひご自宅で試してみてはいかがでしょう。 【番組情報】 〇番組名 日経スペシャル もしものマネー道もしマネ 〇内容 『もしもの時』に備えるマネー道!マネー活用バラエティ! 〇放送日時 テレビ大阪 第1~3日曜日 午後2時放送!放送終了後はYouTubeチャンネル、TVerで無料見逃し配信中。 (まいどなニュース/クラブTVO編集部)
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