【MLB】 エンゼルスがベテラン内野手ニューマンと1年契約 弱点だった薄い選手層を厚くする狙い
日本時間11月15日、エンゼルスはFAのケビン・ニューマン内野手と1年契約に合意したことを発表した。先発投手カイル・ヘンドリックス、捕手トラビス・ダーノウに引き続き、堅実なベテランを相次いでFA市場で確保し、デプスの穴を着実に埋めている。 MLB公式サイトのレット・ボリンジャー記者によれば、ニューマンとの契約は1年250万ドルで、2026年に250万ドルの球団オプション(25万ドルのバイアウトでオプション破棄できる)が付くとのこと。安価な契約で内野の控え層を分厚くすることができた。 今季ダイヤモンドバックスで111試合をプレーしたニューマンは31歳の内野手。打率.278、出塁率.311、OPS.686と打力は目立たないが、二遊間を中心に5ポジションを守れる守備面が持ち味だ。二塁では守備防御点(DRS)が+6、遊撃では+4と失点抑制に貢献し、総合指標fWARは1.4と控え選手としては十二分な水準にあった。 エンゼルスは層の薄さが弱点となっており、ニューマンはまさにそれを埋められる存在だ。アンソニー・レンドンをはじめ怪我がちなレギュラーが多い中、今季エンゼルスは29人の野手を起用。その内、半分の14人が総合指標fWARでマイナスを記録し、そのマイナス分は-6.1にも上った。WARは「代替可能な(リーグ底辺クラス)の選手と比べて、何勝分の貢献ができたか」を示す指標。そのコンセプトからすれば、エンゼルスは力不足の選手を多く起用せざるを得なかったために、6勝分失ったということになる。ニューマンのような堅実な控え選手は、地味ながら大きな補強ポイントだった。特に正遊撃手のザック・ネトは右肩の故障で、来春の開幕を欠場する可能性があり、ニューマンにその穴埋めを託すかもしれない。 エンゼルスは先発ヘンドリックス、控え捕手としてダーノウを獲得済み。いずれも的確かつリーズナブルな契約であり、このオフシーズンの理想的な出だしを切った。屈辱の最下位に沈んだが、若手選手が頭角を現しているのも事実。デプスを厚くして、戦えるチームに生まれ変わる可能性もある。