早実フィーバー必至の甲子園 応援歌「紺碧の空」大合唱で巻き起こる「圧」とは
激戦区の西東京大会を、果敢に勝ち上がりました。 王貞治、荒木大輔、斎藤佑樹、清宮幸太郎らのレジェンドを生み出した名門・早実です。大会前の下馬評は決して高くはなかったですが、スリーボンドスタジアムで行われた初戦(3回戦)の明大八王子との「早明戦」を延長10回タイブレークの結果、6-4で制すると、同球場で行われた5回戦の日本学園戦では継続試合も経験。神宮球場に舞台を移して争われた国学院久我山との一戦は死闘の末、14-13で勝利。多くの観衆が神宮に詰めかけた決勝では宿敵・日大三にサヨナラ勝ち。10-9と競り勝ち、9年ぶり30度目の選手権出場を現実としたのです。 【動画】春の神宮で輝いた背番号3! 清原正吾の強打シーンをチェック 高校野球に詳しいライターは言います。 「9年ぶりの出場ということで、とにかく卒業生が沸き上がっています。というのも、昨夏の甲子園ではライバル校の慶応が107年ぶりの全国制覇を成し遂げ、『エンジョイ・ベースボール』が社会現象となる中、早実は全国から有望選手が集いながらも、なかなか結果が残せませんでした。それだけに、今夏に懸ける思いは強い。昨夏の慶応を超えるフィーバーになる可能性も十分あります」 アルプスの応援席を巡るチケットの争奪戦は熾烈になりそうな展開です。もちろん、チケットを入手できたOB・OGたちの応援も対戦相手にとっては相当な「圧」になることでしょう。 「得点時に肩を組んで歌われる応援歌『紺碧の空』は、あの古関裕而さんが昭和6年に作曲したことで知られ、今でも卒業生に愛される名曲です。過去、甲子園で早実と対戦した監督や選手たちは『肩を組んで紺碧の空を歌うときのうねりが波となって、視界に入ってくる』と証言していました。早実と対戦するチームは、『もう一つの敵』とも戦わなければならないでしょう」(前述のライター) もちろん、選手も精鋭ぞろい。中でも「2番・遊撃」の主将・宇野真仁朗は高校通算64本塁打を誇る強打者です。プロ志望届提出か、あるいは早稲田大進学か。その決断にも注目が集まります。 「走攻守3拍子そろった魅力あふれる選手。特に俊足は際立ちます。早実からは早大進学が基本線ですが、甲子園で大爆発した際には即プロという可能性もある。スカウト陣はその決断に注目しています」(前述のライター) 超満員は間違いなし。夏の聖地でどのような伝説が生まれるのでしょうか。期待しかありません。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]