優勝候補はどこだ! 欧州CL戦力値ランキング10位。ビッグイヤーはまた無理? 大エース退団でどうなる
2024/25シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ(CL)グループフェーズの戦いが現地時間17日に始まる。新フォーマットとなり出場チームが増えた中で各チームの戦力は気になるところだ。今回は各チームの戦力を4項目(攻撃力、守備力、選手層、勝負強さ)に分けて数値化(各25点の100点満点)し、ランキング形式で紹介する。
10位:パリ・サンジェルマン(フランス) 監督:ルイス・エンリケ(2年目) 戦力値:82(攻撃力21、守備力20、選手層22、勝負強さ18) 今シーズン、パリ・サンジェルマンは新たなスタートを切った。6シーズン連続でリーグ・アン得点王に輝いていた絶対的なエースであるキリアン・エムバペの退団が与える影響は、監督交代よりも大きいものになるかもしれない。 前線の形は絶対的なフィニッシャーが去ったことで大きく変わった。前線はマルコ・アセンシオを頂点にブラッドリー・バルコラとウスマン・デンベレの破壊力抜群なウインガーたちがリーグ開幕から多くの得点に絡んでいる。ゴンサロ・ラモスがリーグ開幕戦で怪我をしてしまったのは痛手だが、2季目のランダル・コロ・ムアニも含めてオプションも豊富だ。 エムバペほどのタレントがチームを去った場合、本来であればさらに「攻撃力」の戦力値は下がるだろうが、最低限のダウンに留めたのはオフェンシブな中盤の質が向上したからである。新加入のジョアン・ネベスはチームに即フィットしており、リーグ開幕4試合で4アシストを記録するなどチャンスクリエイトでも違いを作り出している。既存戦力のファビアン・ルイス、ウォーレン・ザイール=エメリ、ヴィティーニャ、イ・ガンインの働きも素晴らしく、中盤の質と「選手層」の厚さは欧州のクラブの中でも最高峰だろう。 一方で「守備力」には若干の不安を残す。守護神のジャンルイジ・ドンナルンマを含めて経験豊富なメンバーは問題ないが、開幕から積極的に起用されているルーカス・ベラウドが穴になる瞬間も少なくない。この20歳のDFはビルドアップなどの攻撃面では違いを作り出しているが、対人で軽い場面も多く、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)などの強豪相手に起用するのはリスクかもしれない。 ただ、今冬に獲得したベラウドを含め、直近のパリ・サンジェルマンの補強戦略はすでに完成されているスーパースターではなく、伸びしろのある若手選手の獲得が中心であり、今夏に獲得した4選手の平均年齢は21.2歳だった。エムバペが退団したシーズンということに加えて、若手路線へと舵を切っている最中であることを踏まえると目先のビッグイヤーは難しいかもしれないが、目標達成に向けての土台を築くには重要なシーズンとなるだろう。
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