『シティハンター』主演・鈴木亮平が語る「好きだからこそ、嬉しい気持ちよりも恐怖の方が大きかった」
累計部数が5000万部を突破している伝説のコミック『シティーハンター』が映画化。 主人公の冴羽獠を演じるのは、以前から『シティーハンター』ファンであることを公言していた鈴木亮平だ。私物の『シティーハンター』グッズに囲まれた部屋で、自身が大ファンである作品で主演を務めることの怖さ、そして喜びを話してくれた。 「大人の色気ダダもれ…!」鈴木亮平の写真を見る
「好き」だけでやっていいものではない
―原作の大ファンだと伺いました。 「実は子供のとき『シティーハンター』のアニメを見て、『この世界に入りたい!』と思って声優さんになりたいと思っていた時期もありました。でも、冴羽獠はすでに神谷明さんが声優をやられているしなと(笑)。そのうちに、フィクションの世界に入るには、俳優というお仕事があることを知ったんです」 ―まさに『シティーハンター』をきっかけに俳優になられたということですね。 「そうですね。だからこそ、このお話を頂いたときは、正直ものすごく怖くなりました。いざ演じるとなると、自分勝手なイメージだけで演じてはいけないし、観客の誰もが満足するものにしなくてはいけない。「好き」だけでやっていいものではない。今作に出会った小学生の時の自分が見て、「冴羽獠はこうじゃない」って思われるものには絶対にしてはいけない。同時に『シティーハンター』を知らない世代の人も楽しめる作品にしなくちゃいけないので、かなりハードルが高くなることもわかっていました。果たして、それが自分にできるだろうかと悩みましたね。嬉しい気持ちよりも、恐怖の方が大きかったです」 ―そんな中、冴羽獠を演じるためにどんな準備を? 「まずは、獠の天才的な銃さばきを再現できるようにモデルガンでひたすら練習しました。実はこのモデルガンは、僕が『シティーハンター』が好きだと公言していたら、ファンの方々が冴羽獠モデルにカスタムしてプレゼントしてくれた物でして……今回、何千回と練習したのに壊れなくて、本当にありがたかったです。さらに獠はマニュアルのミニクーパーに乗っているんですが、僕はATの免許しか持っていなかったので、マニュアルの免許を取りに行ったり……獠のシャープな顎のラインに少しでも近づくように身体を絞って、準備をしました」 ―鈴木さんがそこまで冴羽獠を愛する理由はどこにあるのでしょうか。 「ものすごくカッコいいところと、めちゃくちゃふざけているところの二面性がたまらなく好きなんです。その極端な二面性をいざ演じたときに、現実に存在していると思ってもらえるかどうかが勝負だと思いました」 ―それだけ憧れの人を演じるのは、大変だからこそ面白さもあったのではないですか? 「う~ん……。好きすぎるがゆえに、今まで以上に譲れない部分がたくさん出てきてしまって、正直楽しめる余裕はなかったかもしれないですね。『このタイミングでこの音楽が流れなきゃ!』とか(笑)。スタッフさんを含め、みんなが大好きな『シティーハンター』への想いを持ち寄り、相談しながらこの作品を作ることが出来ました」 インタビューの続きは4月26日に発売予定の『with』6月号に掲載。鈴木亮平さんのさまざまな表情を8ページにわたってお届けします。
すずきりょうへい 1983年、兵庫県生まれ。東京外国語大学卒業後、2006年俳優デビュー。主な出演作はドラマ『西郷どん』(NHK)、『TOKYO MER~走る緊急救命室~』(TBS系列)、『エルピス―希望、あるいは災い―』(フジテレビ系列)、『下剋上球児』(TBS系列)、映画『エゴイスト』など。4月25日よりNetflixにて映画『シティーハンター』が配信中。