昔はファン・ペルシーやファン・ニステルローイがいたのに…… まさかのオランダに起こる“FW人材難”「ほとんど選択肢がない」
これまではデパイに頼っていた
かつてのオランダ代表にはルート・ファン・ニステルローイやロビン・ファン・ペルシーら攻撃陣にワールドクラスのタレントが揃っており、攻撃こそオランダの強みといった時代があった。 しかし、現在では逆だ。フィルジル・ファン・ダイクを筆頭にマタイス・デ・リフト、ネイサン・アケ、ミッキー・ファン・デ・フェンら最終ラインの方に戦力が集中しており、前線はやや手薄となっている。 今月からネーションズリーグの戦いに挑むが、それを前にオランダ『Voetbal Premiur』はセンターフォワードの部分に不安があると取り上げている。 近年はメンフィス・デパイがチームを引っ張ってきたが、デパイは今夏にアトレティコ・マドリードを離れてからフリーの状態が続いている。30代に入っていることもあり、2年後の2026ワールドカップへ新たなセンターフォワードを育てていかなければならない。 元オランダ代表FWロイ・マカーイ氏も、選択肢が非常に限られていると不安視している。 「センターフォワードのポジションには、ほとんど選択肢がない。今季あまりクラブではプレイしていないが、ザークツィー、ブロビー、彼らのような若いFWがチームに入ってくることはポジティブだけどね。ブロビーはまず最高のフィットネスを取り戻す必要があり、ザークツィーにはマンチェスター・ユナイテッドへの移籍で大きなプレッシャーがかかっている。次の国際試合で誰がチャンスを得るのか非常に興味があるね」 同じく元オランダ代表FWパトリック・クライファート氏はブロビーを1番手に推す。 「個人的には、ブロビーが現オランダのNo.1ストライカーだ。ただ、今季のブロビーはアヤックスであまりプレイしていない。背景は分からないが、私がアヤックスの人間ならばブロビーに賭ける。彼はストライカーに必要なものを全て持っているからだ」 今回のメンバーを見ると、ブロビー、ザークツィー、ベテランの長身FWボウト・ベグホルスト、あるいはドルトムントFWドニエル・マレンを最前線に置くプランもあるか。いずれにしてもワールドクラスの点取り屋と呼べる選手は不在で、かつてのオランダに比べると前線は小粒に映る。 1番の期待はマンUへとステップアップを果たしたザークツィーだが、オランダにワールドクラスのFWが生まれるのはいつのことになるか。
構成/ザ・ワールド編集部