小中高生の自殺がはじめて500人超。原因1位は「親の貧困による生活苦」?【ファクトチェック】
小中高生の自殺原因・動機
JFCは厚労省の「2024年度版自殺対策白書」を確認した。白書によると、こどもの自殺原因・動機には男女間、小中高生間の違いがみられる。 小学生男子では自殺原因・動機が明らかになっていない「不詳」と孤独感などを含む「その他」がともに29.4%で1位。中学生男子では学業不振やいじめなどの「学校問題」が45%超、「家庭問題」も31.5%だった一方、高校生男子は「学校問題」が51.4%と突出していた。 小学生女子は「家庭問題」「学校問題」が30%を超え、中学生女子は「学校問題」が45.3%と最も多く「家庭問題」と「不詳」が20%台で続いた。高校生女子では、精神疾患等の病気を含む「健康問題」の39.4%が最も多くを占め、30%台の「学校問題」が次に多かった。 小中高生男子・女子のいずれにおいても、事業不振や生活苦などを理由とする「経済・生活問題」は自殺原因・動機では5%未満であることがわかる。 「ツイッター速報」は匿名掲示板を転載するまとめサイトで、ニュースメディアではない。日本ファクトチェックセンター(JFC)は過去にも「ツイッター速報」が拡散させた複数の言説を検証し、いずれも「誤り」か「不正確」と判定している(関連記事をご覧ください)。
判定
「小中高生の自殺者数が初の500人超え、原因1位は『親の貧困による生活苦』」は誤り。見出しは掲示板サイトのスレッドタイトルで、厚労省の白書によると、小中高生の自殺原因・動機で「経済・生活問題」は、割合が低い。 検証:リサーチチーム 編集:藤森かもめ、古田大輔 判定基準などはJFCファクトチェック指針をご参照ください。