スクールバスが充実の私立に対し公立は…「24年問題」が高校生を直撃、支援に前向きではなかった県も動く
□ ■ □ 昨年から今年にかけ県立高の通学バス廃止や通学ダイヤ減便が相次いだ。運転手不足や残業規制強化による「24年問題」は高校生の通学手段を直撃した。 県教委の調査で、影響を受けた県立高校生は昨年10月時点で61校中16校945人。今年4月は28校に広がったが692人に減った。昨秋は主に通学バスの減廃便だったのに対し、今春は路線バスが中心だったためとみられる。 影響を受けた生徒への支援に当初前向きでなかった県は本年度、定期代が増えた県立高校生に「緊急的な措置」として補助を始めた。夏には県立高の全生徒を対象に通学状況調査を実施し、現在集計中だ。今後、結果を踏まえて支援について検討する。 専用のスクールバスが充実する私立高を意識し、県立高向けの通学手段確保を県に求める声も根強い。バス便がないと、中学生の進路選択時に不利になるとの指摘もある。県教委は「高校生は住民の一部。地域全体で検討する課題と捉えている」と説明する。
南日本新聞 | 鹿児島