LEXが語る、『Logic 2』に刻まれた心の深層 良い変化と悪い変化
日本最大規模のヒップホップフェス「POP YOURS 2024」では、22歳にしてヘッドライナーを務め、人気オーディション番組『ラップスタア誕生』では審査員を担当するなど、日本のヒップホップ界で圧倒的な存在感を放ってきたラッパーのLEX。今週末17日のサマーソニック東京「Spotify RADAR: Early Noise Stage」では、kZm、JJJと並んで「+81 Connect Live: after hours」で出演を飾る 【写真をすべて見る】LEXがヘッドライナーを飾った「POP YOURS 2024」 勢いの衰えない彼が、2021年にリリースしたアルバム『Logic』の第2弾となる『Logic 2』を先日リリースした。LEXらしい刺激的なトラップや、ダンスミュージック、ジャージークラブなど、カラフルで幅広いジャンルの楽曲が詰まった本作は、アルバムを通して聴いていると、あっという間に全15曲が終わってしまうほど飽きが来ない。 そのカリスマ性で多くのリスナーを驚かせ続け魅了している彼の“強さ”だけでなく、リアルな“苦しみ”も垣間見える本作。作品の制作背景や2024年現在の彼の生活について、ざっくばらんに話を聞いた。 ー去年もインタビューをさせていただきましたが、2023年は逗子の方で暮らしていて。今年もお忙しかったと思いますが、どんな生活を送っていますか? 今年は生活の拠点を移して、基本的には東京にいながら、(逗子と東京を)行ったり来たりしてます。去年は海外に多く行ってたんですけど、今は日本でまだまだ達成しなきゃいけないことがいっぱいあるなと思って、いろんな人にもっと聴いてもらいたくて。それを新しい目標にしています。 ーなるほど。一旦国内のリスナーに目を向けたんですね。あとはPOP YOURSのヘッドライナーを務めたことも記憶に新しいです。実際に私も現地で拝見していたのですが、ステージングが凄かったです。蝶になって宙に浮いて……。 凄かったですよね。ステージ作りも事前にこういうことがしたいっていうのは伝えていて、リハーサルも入念に4回ほどしました。今回ワイヤーを使わせてもらったんですけど、最初のリハーサルの時に「(上に)上がるよ」とだけ言われてたんですけど、本番前日に「ちなみに回転もできるようにしといたから」って言われて、「マジすか、聞いてないっすよ」って(笑)。実際に回ったんですけど、「なかなか初めてで回れる人は少ないよ」って言われました。リハーサルで後ろの映像に写った蝶の羽と僕の体の位置が合うように何度も調整して。やっぱり足を運んでくれたお客さんに最高のものを見せたいっていうのがあったので。 ー実際にライブをしてみてどうでしたか? 本当に一瞬でした。 ーゲストに5lackさんも登場しました。一緒に曲を作ったのはLEXさんにとってどんな経験でした? “マスター”ですね。MV撮影の時にもお会いして。キャリア的に僕は5年くらいやってきてるんですけど、それを踏まえて「この先、こういう見られ方をすると思うよ」という話とか、いろいろアドバイスをいただいて。貴重な機会でした。 ー大先輩とキャリアについて話ができるのは貴重な機会ですね。あとは妹のLANAさんとの「明るい部屋」も披露されていました。最近は「ティファニーで朝食を」もリリースされていましたが、「明るい部屋」が2人でリリースした初めての曲ですよね。 そうですね。(LANAは)実の妹で、曲は前からずっと一緒に作ってて、やっとリリースしたという感じです。「明るい部屋」はいろんな人の協力があって一から作らせてもらったんですけど、「ティファニーで朝食を」も2年前くらいにはもう完成していて。テーマも2人で話して、自分たちの生い立ちを歌って共感してくれる人がいたらいいなって。「明るい部屋」はポップなサウンドの中で結構シリアスな内容を歌っていると思うんですけど、「ティファニーで朝食を」は自分たちのやりたいことを打ち出しました。 ーPOP YOURSでは2人でステージに立ってみていかがでしたか? なんか不思議な感覚だったっすね。観客のみなさんに大歓声で迎えていただいたんですけど、家に帰ったら普通に(LANAが)いるんですよ。本当にリスペクトしていますし、僕よりもしっかりしてるんで、いつも頼り甲斐のある妹だなと思ってます。 ー近い存在なのに不思議ですよね。LEXさんにとってLANAさんはどんな存在ですか? 守護天使です。いつも守ってくれる。相談とかにも乗ってくれますし助けられてますね。妹がいなかったら多分、やめてなかったかもしれませんけど、どうなってたかわからないので。そういう面では本当に助けられてますね。 ー支え合っている関係性が素敵ですね。 俺が一方的に支えてもらってますね。逆らえないです(笑)。