ＮＴＴファイナンスが社債2850億円、日本企業の起債は過去最高ペース
（ブルームバーグ）： ＮＴＴファイナンスが25日、総額2850億円の社債を条件決定し、国内企業の起債として2024年度最大案件の一つとなった。日本銀行の利上げ観測が根強い中、今年度は既に記録的な規模の社債が発行されている。
ＮＴＴＦは４本立てで起債した。ブルームバーグが集計したデータによると、今年度の国内円建て社債の発行総額は25日時点で11兆5000億円を超え、この期間としての最高を更新した。
企業は金利上昇前に大型の社債発行に踏み切っている。ソフトバンクグループは５月に5500億円の個人向け債を起債、武田薬品工業は６月に4600億円の劣後債を発行した。
大和証券デット・キャピタルマーケット第３部の大津大副部長は、金利の先高観があるため、複数の企業が早めの起債を検討していると話す。スプレッド（上乗せ金利）が乗り、国債利回りとの合算で算出されるクーポンも良いとの見方から、10月は投資家の需要倍率が発行額の「２倍を超える銘柄が多くなっている」と述べた。
ブルームバーグのエコノミスト調査では、日銀の追加利上げ時期について半数超が12月の金融政策決定会合を予想している。社債市場では、企業が日銀の金融引き締めの行方を見極める中で下半期の起債は減速するとの見方もある。
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Ayai Tomisawa
