森を纏い、森と踊る!?遊びと学びが交差する“不思議な祭り”の全貌
ホントにホントのことはわからない。だから、問い続ける
「教材、教室を森に置き換え、リアルな体験や驚きと共にこの学びを深めていけば、“木が生えている場所”と言う漠然としたイメージの森ではなく、そこにいるすべての生物が自分の役割を知り、意志を持って関係性を築き成立しているかの様な“森の全体性”に出会えるのではないかと思うんです。 刈っても刈ってもしつこく生えて来る雑草や篠竹も、土留めとしての彼らが生えてこなければ表土は雨に流され、微生物たちもそこでは生きていけません。 みんな役割があってそこにいるのだとすれば、自分たちのここでの役割はなんなのか。 森を人の体に見立て、そこに手を入れ、反応を見ながらこの関係性を常に更新していくこと、そしてこの不思議さ、面白さ、美しさを沢山の人たちと共有すること。 それが一つの役割としてこの森にフィットするのかどうかは分かりませんが、結局僕らはそれをやらずにいられない生き物のようです(笑)」 整備に通う人々は収穫祭を楽しみ、発表会を見に来た人が、今度は収穫祭の門を開く…。 関係性の美しきカオス。それは、森が見せてくれる多くの動植物、微生物たちがせめぎ合いながら営みつづける生命循環の姿と、どこか通じるような気がします。
芸術で人を癒やす"アートホスピタル"という考え方
発表会では、出展ブース以外にも、"森のつくりなおし"に賛同するパフォーマーが、さまざまなライブを開催! 記者が注目したのは、「舞踊団Baliasi」。 「Baliasi(バリアージ)」とは、モダンダンスとバリ舞踊をベースに、西洋と東洋の文化を融合させた唯一無二のジャンル。独特な振付けでさまざまなアーティストを魅了し、「平昌冬季オリンピック公式オープニングセレモニー」招聘など、国内外で注目を浴びています。
「舞踊団Baliasi」の皆さんは、今回どのような思いで祭りに参加したのか…創立者のChie Noriedaさんにお話を伺いました。 「舞や踊りは、祈りの一つの形として太古の時代に生まれたもの。先進国で生きているとつい忘れがちですが、人間も動物も、そして踊りも自然の一部なのです。 この祭りの合い言葉は『Chant Cinёl(チャント・シネル)』。"ちゃんと死ねる"にかけた言葉で、ブランドにもなっていますが、土に還る自然素材で服を作り、それを纏うことで、私たちも生きとし生けるものの祭りを担います。