「一番難しいクラブを比較的やさしく」平田憲聖がロングコースで重宝した3W
◇国内男子◇フジサンケイクラシック 最終日(1日)◇富士桜CC(山梨)◇7424yd(パー70)◇雨(観衆488人) 【画像】台風に翻弄された1週間 31日(土)に第2ラウンド(2R)を終えていた平田憲聖が、通算9アンダーで36ホールの短期決戦を制した。「こんなに早く2勝目を挙げられるとは思っていなかった」と7月「セガサミーカップ」に続く今季2勝目は、前回と同じ14本で勝ち取った。 7424yd(パー70)というツアー屈指のロングコース。今年はさらに大雨が降ってボールが転がらず、ランが出ないタフなコンディションだった。各選手が「長い」と口をそろえるラフも相まって難度が高まる中、2Rはパーキープ率100%で「63」をマークした。 「ティショットも良かったですし、ショートホールのアイアンも良かった」とショットが好調。2Rのパーオン率はフィールド50位の61.111%でも、「簡単に全部パーオンできるコースじゃない。カラーや、カラーから少しこぼれたところで止まっていたので、ストレスなくタップインパーも獲れていた」と数字以上の安定感があった。 セカンドで使う場面も多かった3Wは、今季から投入しているテーラーメイド Qi10のスタンダードモデル。「PGAツアー選手がスピンが入るものを選んで使っているのを見て、良いなと思ってテストしたことがきっかけ。3Wは14本の中で一番難しいクラブだと思うけど、それが比較的易しく打てる」。距離の長い今大会でも心強い1本になった。 パッティングもさえ、2Rの平均パット「1.3636」が大会1位。「8番、9番では、これからスタートする選手に対してのプレッシャーも違うと思ったので、あの1打はすごく集中して打った」と話すように、勝利を引き寄せた2Rの最終9番で7mをねじ込むバーディフィニッシュ。「きのうで一番長いパットが最終ホールで来た。ショートだけはしないように」としっかり打った一打がウィニングパットになった。 通算4勝目を挙げた23歳は、次なるターゲットとして国内最高峰の10月「日本オープン」を見据える。「メジャーの中でも獲りたいひとつ。またタフなセッティングで難しい試合にはなりますけど、やっぱり優勝したい」と気合を入れた。