武豊55歳はなぜ“衰えない”のか?「馬群からスタンド前の会話を視認」実際にあった超人エピソード…米調教師も驚愕「正確すぎる体内時計」
1987年のデビュー以来、数々の記録を打ち立ててきた日本競馬界のアイコン・武豊。その手綱さばきは、年を重ねるごとに衰えるどころか鋭さを増しているようにも映る。なぜ、55歳を迎えた今もトップジョッキーとして活躍できるのか。若き日を知る筆者が、レジェンドの謎に迫った。(全2回の1回目/後編へ) 【貴重写真】「わ、若い!」「スタイルよすぎ…本当に50代?」武豊“30年前との比較写真”が衝撃的…オグリ、マックイーン、ディープ、キタサン、ドウデュースまで名馬との歩みを時系列で一気に見る(全60枚)
武豊55歳「衰え知らず」の要因を考える
武豊は9月1日に閉幕した今年の札幌競馬で17勝を挙げ、開催リーディングジョッキーとなった。函館での勝ち鞍を合わせると北海道開催は29勝。デビュー38年目にして初めて札幌、及び北海道リーディングを獲得した。 8月に国内外のトップジョッキーが集まって開催されたワールドオールスタージョッキーズでは、ジョアン・モレイラに次ぐ2位にランクイン。さらに、9月19日に園田で行われた、通算2000勝以上の騎手による第31回ゴールデンジョッキーカップを、レース前「アレンパできるよう頑張ります」と公約したとおり、昨年につづいて優勝。ジョークの切れも、華やかなイベントでの強さも相変わらずだ。 今年55歳になった。衰えが見られて不思議ではない年齢だが、その手綱さばきは冴えわたっている。 2月には自身の持つJRA重賞連続年勝利記録を「38」に伸ばし、5月には前人未到のJRA通算4500勝を達成。今年のJRAでの勝ち鞍は9月22日終了時で70勝と、2020年以来の100勝ペースだ。そして勝率は1割6分8厘と、1割台前半だった過去3年からこちらも「V字回復」しようとしている。 騎手は、極限付近の筋力や瞬発力を競うわけではないので、ゴルファー同様、競技寿命が長い。史上初の無敗の三冠馬シンボリルドルフの主戦として知られる岡部幸雄氏は56歳まで、国民的アイドルだったハイセイコーの主戦だった増沢末夫氏は54歳まで現役をつづけた。 しかし、今の武は、岡部氏や増沢氏の騎手時代の晩年以上に成績もいいし、見た目も若い。イメージも年間200勝以上した30代のころからあまり変わらず、いまだに「ユタカ」と呼ぶファンや関係者も多い。 なぜ武は、こうも高いレベルでパフォーマンスを維持し、勝ちつづけることができるのか。 武が、ほかの誰よりもアンチエイジングを成功させている要因について、まずフィジカル面から見ていきたい。
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