長府バイオマス発電所(下関市)営業運転開始 年間売電量5億2千万キロワット時 11万世帯分[山口県]
山口県内最大級の木質バイオマス発電所「長府バイオマス発電所」が2024年12月30日、下関市長府扇町で営業運転を開始した。年間売電量は一般家庭約11万世帯分の年間使用量に相当する約5億2千万キロワット時を見込む。 事業主体は、長府バイオパワー合同会社(CBP、平野和俊代表社員)。総合エネルギー会社の石油資源開発(東京)、東京エネシス(東京)、山口大発ベンチャーのMOT総合研究所(宇部市)、長府製作所(下関市)、川崎近海汽船(東京)の計5社が出資し、2020年11月に設立した。 発電所は長府扇町工業団地の敷地面積6万2800平方メートルに建設。総事業費は約450億円。東南アジアから輸入した木質ペレット100%を発電燃料とし、発電出力は7万4950キロワット。再生可能エネルギー固定価格買い取り制度を利用し、全量を中国電力ネットワークに売電する。 出資各社はCBPから業務を受託し、発電所の運用や保守、燃料の調達や輸送、行政や周辺地域との関係構築・維持などを支援するという。発電所の稼働期間は約20年間の予定。 CBPは「地域の皆さまをはじめ、多くの方々のご理解、ご協力の下、営業運転を開始することができた。これからも安全操業を行い、下関市をはじめとした地域経済の発展に寄与していく」とコメントした。