【陸上】浜松市立・大谷芽以が圧巻のラストスパートで女子3000m初優勝 東海高校総体
<陸上:東海高校総体>◇最終日◇16日◇岐阜メモリアルセンター長良川競技場 女子3000メートルの大谷芽以(浜松市立2年)が9分29秒77で初優勝を飾った。 男子砲丸投げは杉本紘一朗(藤枝明誠3年)が制し、2013年以来11年ぶりの静岡県勢優勝をもたらした。 女子200メートルは佐野釉梨(静岡市立3年)が頂点に立った。他の県勢では女子3段跳びの橋本詩音(静岡雙葉3年)男子8種競技の松岡恵吾(磐田北3年)が、それぞれ東海地区1位で全国出場を決めた。各種目6位(競歩は5位、女子の3段跳び、ハンマー投げ、棒高跳びは4位、混成競技は3位)までが全国高校総体(インターハイ、7月28日開幕・陸上は福岡開催)に出場する。 ◇ ◇ ◇ 大谷が、圧巻のラストスパートで初の全国切符を手繰り寄せた。女子3000メートルのレース中盤まで、先頭集団6人の最後尾につけていた大谷は「意外ときつかった。ここで付いていけたのが良かった」。ラスト1周の鐘と同時にギアチェンジ。躍動感あふれるフォームでライバルを引き離し、先頭でゴールした。 1年で出場した昨年の東海総体は8位。冬場のトレーニングを経て、迎えた今年4月の西部地区予選で9分35秒99の自己ベストを記録した。さらに、この日は気温30度を超える暑さにもかかわらず9分29秒77に再更新。成長が止まらない2年生アスリートは「先輩との練習の成果です」。今春同校を卒業し、秋から米ルイジアナ州立大で陸上キャリアをスタートさせる沢田結弥(18)が練習パートナーであることを明かした。中学、高校と背中を追ってきた大谷は「スピード練習が中心ですが、さすがにレベルが高い」と舌を巻く。全国トップレベルとの日常練習が刺激となっている。 今回の東海総体は1500メートルで2位。この日は3000メートルを制したが「本業は1500なので少し複雑。正直、2冠を取りたかった」と本音を明かした。中学3年の全国中学校大会(1500メートルで3位)以来となる全国大会の舞台へ挑むヒロインは「目標は自己ベストと決勝進出です」と力強く宣言した。【山口昌久】